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クリニックみらい国立(東京都)の宮川高一院長へのインクレチン関連薬についてのインタビュー記事で勉強しました。 インクレチン関連薬の登場で変わる糖尿病診療 DPP-4阻害薬を中心とした併用療法重視の診療パスへ 近年,わが国の臨床に登場し,糖尿病治療を大きく変えるものと期待されているインクレチン関連薬。 膵臓に負担をかけず,緩徐で持続的な血糖降下作用を持ち,単剤投与では低血糖リスクが低い,体重増加をもたらさないなど,さまざまな利点が指摘されている。 同関連薬の登場から早2年を迎える今,中でも経口投与が可能なジペプチジルペプチダーゼ(DPP)-4阻害薬は,実際の臨床現場でどのように位置付けられているのか。 他剤にない特性で中心薬への位置付けが可能に 新たに登場したインクレチン関連薬は,日常診療でどのように位置付けられているのか。 宮川院長は,インクレチン関連薬の登場以前から,NPO法人西東京臨床糖尿病研究会関連事業である糖尿病治療多摩懇話会に参加し,実地医家向けの経口血糖降下薬の指針作成に従事してきた。 その中で,糖尿病経口薬を“インスリン分泌を「介す薬剤」と「介さない薬剤」”,“「食後血糖値」あるいは「空腹時血糖値」を下げる薬剤”という観点で使い分け,患者をBMI値やHbA1c値,インスリン抵抗性指数(HOMA-IR)などで細分化する従来の診療パスは非糖尿病専門医には複雑で分かりにくかったという。 しかし,インクレチン関連薬,特に経口投与が可能なDPP-4阻害薬の登場を機に,2011年の改訂版と,開業医を対象により簡略化した同院長の私案(図)が作成された。 この指針改訂の大きなポイントは,治療の中心薬として同薬が据えられている点だ。 その理由としてまず,インクレチン関連薬には従来薬とは異なり,血糖依存性のインスリン分泌促進作用だけでなく,グルカゴン分泌抑制作用によりインスリンを介さずに血糖降下作用を発揮する特性を持つ点が挙げられる。 このインスリンを介す・介さないの二重効果という特性ゆえ,従来薬を包括する中心薬として同薬が位置付けられ,糖尿病経口薬の診療パスは大きく簡略化された。 同院長は,同関連薬を「スーパーバイズされた薬剤」と表現する。 併用療法による相乗効果とSU薬という選択肢の温存に期待 では,DPP-4阻害薬を中心薬と位置付けた診療の流れはどうか。 宮川院長の私案では,まずDPP-4阻害薬,αグルコシダーゼ阻害薬(α-GI),ビグアナイド薬のメトホルミンが第一選択として提唱されている。 この点について,「これには併用療法を重視する考えが反映されている」と同院長。 このα-GIとメトホルミンには,GLP-1活性増強作用が報告されており,いずれもDPP-4阻害薬との併用により,臨床的な相乗効果が期待される。 例えば,DPP-4阻害薬を単剤で用いた場合,HbA1c値の平均低下幅は0.7~1.2%にとどまるが,同院長の経験では,併用療法を工夫することでこの低下幅を2%にまで上げられるという。 そのため,同院長は「DPP-4阻害薬を増量して単剤投与するよりも,スルホニル尿素(SU)薬やα-GI,メトホルミンを併用する方が有効性は高い。この特性を診療パスでも活用すべきだ」と話す。 また,こうした併用療法による相乗効果のほかに,まずはこれらの3剤で血糖コントロールを行うことで,SU薬という選択肢を温存できるという利点がある。 これまで,インスリン分泌不全タイプが多い日本人の2型糖尿病患者では,まずインスリン分泌を促進するSU薬を選択し,同薬を増量した結果,2次無効を引き起こし,高齢になったときにはインスリン以外の選択肢がないという患者も多く見られた。 急速に高齢化が進むわが国では,高齢の糖尿病患者の急増も危惧されているが,一方で,高齢患者で完全に安全性が確認されているのは長い歴史を持つグリベンクラミド以外のSU薬とインスリンに限られているのが現状だ。 そのため,同院長は「若年のうちはSU薬以外の選択肢を使い,加齢が進んでメトホルミンやα-GIが使えない患者に,SU薬という選択肢を切り札として温存しておくことが望ましい」とし,「高齢患者の増加が予測される中,高齢になったときに使える薬剤選択の幅に余裕を持たせることが重要なポイントになる」とアドバイスする。 診療パスでも血糖コントロール不良例は専門医へ紹介すべき 具体的な処方の流れは,BMIが22未満かつHbA1c値が8%未満の場合は,DPP-4阻害薬をまず選択し,少量のSU薬を併用する。 ここでは両薬併用による低血糖リスクに注意を払う必要があるが,宮川院長によると,まずはDPP-4阻害薬を選択し,SU薬を少量から併用して観察することが肝要であるという。 また,BMIが22以上の場合には,α-GI,メトホルミン,DPP-4阻害薬のいずれかを選択する。血糖コントロールが不良な場合は2剤併用から3剤併用へ進めるため,ここまではα-GIとメトホルミン,DPP-4阻害薬の3剤で血糖管理が可能になるという。 同院長は「この薬剤選択は,まず医師自身が使い慣れている薬剤を用いてよい」とアドバイスする。 さらに,インスリン治療が必要とされるBMI 22未満,あるいは25未満で体重減少が認められ,かつHbA1c値が8%を超える患者や,これらの方法を駆使しても血糖値が低下しない場合は,専門医に紹介する。 同院長は「診療パスを行っても,HbA1c値が7.5%を超えてしまう場合こそが専門医の出番。ぜひちゅうちょせず,専門医に相談してほしい」と呼びかける。 そのほか,専門医へ紹介するポイントは表の通り。 BMIが22未満で,HbA1c値が9.0%以上,または体重減少や口渇などがあり,インスリン導入が適応と考えられる場合も専門医へ紹介する。 同院長は「DPP-4阻害薬を中心とした診療パスにより糖尿病治療を単純化することで,開業医の先生方も治療に参画しやすくなり,専門医との役割分担も明確になると思われる。これにより,診診連携や病診連携の普及にも好影響をもたらすことが期待される」と話す。 患者の8割でHbA1c値6.9%までコントロールできる時代に また,グルカゴン様ペプチド(GLP)-1受容体作動薬の登場も,治療選択肢の広がりに大きく貢献している。 宮川院長によると,どの薬剤でも血糖コントロールが不良な難治例はこれまで多かったが,2010年1月にメトホルミンの用量制限が緩和(1日2,250mgまで投与可能)され,GLP-1受容体作動薬という選択肢が増えた後,良好な血糖コントロールが可能な症例が後を絶たないという。 同院長は,これまで治療に難渋した患者には適した薬剤選択肢がなかったにすぎなかったことを痛感しているという。 こうした治療選択肢の充実を反映し,同院における2型糖尿病患者の平均HbA1c値は,1998年の7.6%から2003年は7.3%,2008年は6.9%,そして2011年には6.7%にまで低下している。 同院長は「適切な薬物治療により,患者の約4割で平均HbA1c値6.4%,現実的な目標を6.9%とすると,実に患者の8~9割で達成可能な時代になってきた」と試算する。 一方で,インクレチン関連薬を用いる際には注意も必要だ。 まずは長期的な安全性が確立されていないこと。DPP-4阻害薬では間質性肺炎などの副作用や,SU薬との併用による低血糖リスク,GLP-1受容体作動薬では,安易にインスリン治療から変更しないことが求められる。 インクレチン関連薬の登場で,糖尿病診療は大きな変革の時期を迎えている。 薬物治療の進歩により,食事や運動療法にも余裕を持たせられる可能性も見いだされており,同院長によると,厳格な指導を行うよりも患者の努力や自己効力感を引き出すコミュニケーションも求められるという。 出典 MT pro 2011.11.17 版権 メディカル・トリビューン社 読んでいただいて有り難うございます。 コメントをお待ちしています。 他にもブログがあります。 ふくろう医者の診察室 http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy (一般の方または患者さん向き) 葦の髄から循環器の世界をのぞく http://blog.m3.com/reed/ (循環器科関係の専門的な内容) 「葦の髄」メモ帖 http://yaplog.jp/hurst/ (「葦の髄から循環器の世界をのぞく」のイラスト版) 井蛙内科/開業医診療録(3)http://wellfrog3.exblog.jp/ 井蛙内科/開業医診療録(2) http://wellfrog2.exblog.jp/ 井蛙内科開業医/診療録 http://wellfrog.exblog.jp/ 「井蛙」内科メモ帖 http://wellfrog.exblog.jp/ (内科関係の専門的な内容)
by wellfrog4
| 2011-11-22 00:23
| 糖尿病
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