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抗癌剤が抱える4つの宿題 2 全例調査を課せば安全性を担保できるか ゲフィチニブでは、承認から緊急安全性情報が出るまでの3カ月間に、急性肺障害、間質性肺炎で13人が死亡した。 医薬品情報誌『正しい治療と薬の情報』編集長で、新横浜ソーワクリニック(横浜市港北区)院長の別府宏圀氏は、抗ウイルス薬のソリブジンで発売後1年間に15人が死亡した93年のソリブジン事件との類似性を指摘する。 「優れた薬として売り出され、危険性は添付文書に小さく記載されているだけというのはソリブジンそっくり。ゲフィチニブも少なくとも初めのうちは、専門家のいる施設に限定し、入院させて様子を見ながら慎重に使用すべきだった」(別府氏)。 その点について、ゲフィチニブの審査に携わった日本病院薬剤師会会長の堀内龍也氏は、「審査段階で得られた資料からは、他の抗癌剤より間質性肺炎の発生が特に多いと認識しなかったので、全例調査を課すところまではいかなかった」と振り返る。 承認の前年に当たる01年10月より市販直後調査(新薬の市販直後の6カ月間、企業の医薬情報担当者が医療機関を訪問し、重篤な副作用を早期に発見、対応するための仕組み)が施行されており、それに期待していたとも言う。 だが近年は、ゲフィチニブの教訓もあり、承認時に全例調査が課される新薬が増えてきている。 医薬産業政策研究所のまとめによれば、03年1月から08年12月までに審議された257品目のうち73品目に全例調査が課されており、特に08年は24品目に増えていた(図2)。 さらに、73品目中18品目(24.7%)が抗癌剤だった。全例調査の実施は事実上、新薬を使用する医師を一定期間絞り込むことになる。 とはいえ、単に全例調査を課せばそれで十分というわけではないだろう。 勝俣氏が、02年12月25日開催のゲフィチニブ安全性問題検討会で公表された間質性肺炎、急性肺障害の症例報告書を検討した結果、死亡例24人中21人、非死亡例22人中13人が、非専門医による不適切な投与と考えられた。 中には、肺癌の薬なのに乳癌に使用するなど、明らかに不適切な使い方をしていたケースもあった。 勝俣氏は、「特に抗癌剤については専門医が処方するということを、医学界全体で考えていくべきだ」と主張する。 図2 承認された医薬品における承認条件の付与状況 3 個別化医療で抗癌剤を生かせるか ゲフィチニブは、癌細胞表面にあるEGFRのチロシンキナーゼを阻害する分子標的薬だ。 愛知県がんセンター中央病院(名古屋市千種区)副院長・呼吸器外科部長の光冨徹哉氏は、04年に米国の研究グループが発表したEGFR遺伝子変異とゲフィチニブの反応性との間の関連を示す論文を読み、「EGFRを標的とする薬なのだから、EGFR遺伝子変異の有無で薬の効果が異なるというのは理屈が通ると確信した」と振り返る。 同氏らのグループは05年に、59症例でEGFR遺伝子変異とゲフィチニブの効果との関連を後ろ向きに検討した結果を発表(J Clin Oncol. 2005; 23: 2513-20.)。 10年にはEGFR遺伝子変異陽性例を対象にしたRCTで、ゲフィチニブ群が化学療法群に比べてPFSが約3カ月延長するという結果を発表した(昨日の表1のWJTOG3405試験)。 ゲフィチニブの登場前後から、抗癌剤の使用に際し、患者の遺伝子を調べて適応患者を絞り込む「個別化医療」が現実のものになってきている(表2)。 ゲフィチニブと同様の標的分子に作用するエルロチニブでも、EGFR遺伝子変異陽性例を対象に中国で実施されたRCTで、化学療法群に比べてPFSが延長したという結果が7月に発表された。 個別化医療は、企業にとっては開発した薬剤の市場を自ら狭めることにもなる。 だが、抗癌剤をより有効、かつより安全に使うために、有効な手段となるはずだ。 表2 抗癌剤の個別化医療の例 4 抗癌剤の副作用を金銭で救済すべきか 今年1月28日のイレッサ訴訟の和解勧告を受けた厚労大臣談話の後、厚労省に「抗がん剤等による健康被害の救済に関する検討会」が設置され、6月27日に第1回の会議が開かれた。 座長は76年に医薬品副作用被害救済制度の設置を進言した研究会のメンバーでもあった名大名誉教授の森嶌昭夫氏だ。 80年にスタートした同救済制度は、薬を適正に使用したにもかかわらず副作用のため健康被害を受けた患者やその遺族に対して金銭が支払われる仕組み。 09年度の請求件数は1052件、給付総額は17億8000万円に上る。現在のところ抗癌剤は制度の対象外だが、ここに抗癌剤を含めるかどうか、今後議論されることになっている。 だが、抗癌剤の使用と死亡との因果関係をどう判定するかなど、実際には様々な課題(表3)があり、“落とし所”はまだ見えない。 表3 抗癌剤の副作用による健康被害の救済を巡る主な論点(編集部) 出典 NM online 2011.8.30 版権 日経BP社 読んでいただいて有り難うございます。 コメントをお待ちしています。 他にもブログがあります。 ふくろう医者の診察室 http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy (一般の方または患者さん向き) 葦の髄から循環器の世界をのぞく http://blog.m3.com/reed/ (循環器科関係の専門的な内容) 「葦の髄」メモ帖 http://yaplog.jp/hurst/ (「葦の髄から循環器の世界をのぞく」のイラスト版) 井蛙内科/開業医診療録(3)http://wellfrog3.exblog.jp/ 井蛙内科/開業医診療録(2) http://wellfrog2.exblog.jp/ 井蛙内科開業医/診療録 http://wellfrog.exblog.jp/ 「井蛙」内科メモ帖 http://wellfrog.exblog.jp/ (内科関係の専門的な内容)
by wellfrog4
| 2011-09-06 00:20
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