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急性虚血性脳卒中への血管内治療の有効性と安全性は? 87件の研究を対象とした最新レビュー結果 急性虚血性脳卒中に対する血管内治療は、血栓溶解薬アルテプラーゼ(t-PA)を適用可能な時間帯を過ぎてしまった患者の治療も可能にすると期待されている。 米Connecticut大学のWilliam L. Baker氏らは、再灌流を目的として行われた血管内治療の報告を対象に最新のレビューを行い、現状を明らかにすると共に、この治療が急性虚血性脳卒中治療の選択肢として有望であることを示した。 論文は、Ann Intern Med誌2011年1月17日号に掲載された。 脳血管に器具を入れて血栓を直接除去または溶解する血管内治療は、迅速に血流の再開通をもたらすことができる半面、血管を傷つけたり、血栓が断片化して別の血管を閉塞させるといった有害事象も想定される。だが、この種の治療の有効性と安全性を示したエビデンスは現在のところ不足している。 著者らは、急性虚血性脳卒中に対する血管内治療の適用を支持するエビデンスがどの程度あるのかを調べるために、文献データベース(SCOPUS、コクランレビュー、 Web of Science)に10年5月までに登録された研究と、MEDLINE、コクランセントラルに10年11月までに登録された研究の中から、急性虚血性脳卒中患者を対象に血管内治療の有効性と安全性について調べたあらゆる設計の研究を選出し、データを抽出した。 87件が条件を満たした。 18件が前向きの単施設試験、7件は後ろ向き非対照試験で、ケースシリーズ研究または症例報告が62件だった。 評価者盲検化が行われていたことが確認できたのは、前向き試験中3件、後ろ向き試験中1件のみだった。 用いられていた血管内治療デバイスを大きく5種類に分類した。血栓を回収するタイプ(適用されていた患者数は847人)、吸引するタイプ(411人)、スネア様デバイス(94人)、超音波血栓溶解術(50人)、レーザーを利用した血栓溶解術(36人)。 報告が多かったのは、いずれも米食品医薬品局(FDA)から急性虚血性脳卒中への適用を許可されている2製品、MERCI Retriever(Concentric Medical社製、全体の40%)とPenumbra System(Penumbra社製、9%)だった。 対象患者の多くは、t-PA適用の時間枠を過ぎていた、t-PA禁忌、t-PAを投与したが再灌流できなかった患者で、発症から8時間以内の人々だった。 ベースラインの年齢の平均または中央値は42歳〜68歳、神経学的重症度を示すNIHSS(NIH Stroke Scale score)は15〜23、症状発現から血管造影または血管内治療までの時間の平均または中央値は141分〜388分だった。 前向き研究と後ろ向き研究のすべて(25件)が、再灌流成功率を報告していたが、ばらつきは大きかった。 多くの研究が、TIMI血流分類でスコア2(部分的再灌流)またはスコア3(完全灌流)を再灌流成功と定義していた。 再灌流成功率は、MERCI Retrieverを用いた研究では43%〜78%、Penumbra Systemを用いた研究では83%〜100%。 それ以外のデバイス(血管内異物除去用など)のオフラベル使用では50%〜90%と報告されていた。 転帰良好(modified Rankin Scaleのスコアが0〜2)だった患者の割合を報告していたのは25件中17件。MERCI Retriever適用群ではその割合は21%〜36%、Penumbra System適用群では20%〜48%、オフラベル使用群は15%〜60%だった。 25件中17件は死亡率を報告していた。 MERCI Retriever群は29%〜44%、Penumbra System適用群では11%〜45%、オフラベル使用群は0%〜38%だった。 症候性の頭蓋内出血率を報告していたのは16件で、MERCI Retrieverでは0%から10%、Penumbra Systemでは0%〜11%、オフラベル使用は6%〜25%となっていた。 無症候性の頭蓋内出血の発生率を報告していたのは13件。MERCI Retrieverは28%から43%、Penumbra Systemは1%〜30%、オフラベル使用は6%〜17%だった。 頭蓋内出血と血管穿孔または解離について報告していたのは11件。MERCI Retrieverでは0%〜7%、Penumbra Systemでは0%〜5%だった。 オフラベル使用の5件にこの種のイベントの発生はなかった。 有害事象の予測因子を調べたところ、高齢、高血圧、脳卒中既往、脳卒中の重症度、治療に要した時間が長いなどが同定された。 一方、転帰良好の予測因子は再灌流成功のみだった。 著者らは、「現在利用可能な血管内治療技術は、急性虚血性脳卒中患者に対する治療の選択肢として興味深いものであることが示された。今後、質の高い無作為化試験を行って、治療アプローチやデバイスの間の同等性または非劣性を明らかにすると共に、血管内治療の利益が最も大きくなる患者を選出するために患者特性の解析を行う必要がある」と述べている。 大西 淳子=医学ジャーナリスト 出典 NM online 2011.2.3 版権 日経BP社 原文 Neurothrombectomy Devices for the Treatment of Acute Ischemic Stroke: State of the Evidence http://www.annals.org/content/early/2011/01/13/0003-4819-154-4-201102150-00306?aimhp
by wellfrog4
| 2011-02-18 00:07
| 神経内科
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