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NSAIDs全般に心血管リスク上昇の可能性 7種類の中でリスクが低いのはナプロキセン 非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)は、その種類にかかわらず心血管リスクを高める可能性を持つこと、また、比較的リスクが低いのはナプロキセンと見られることが、スイスBern大学のSven Trelle氏らの研究で明らかになった。論文は、BMJ誌2011年1月15日号に掲載された。 選択的COX-2阻害薬に限らず、NSAID全般が心血管リスクを上昇させるのではないかとの懸念が強まっている。 そこで著者らは、複数のNSAIDs同士、またはNSAIDsと偽薬を比較した無作為化試験を対象にネットワークメタ分析を行った。 文献データベース、学会抄録、臨床試験登録、米食品医薬品局のウェブサイト、論文の引用文献、Science Citation Indexから選んだ関連する論文などから、NSAIDsと他のNSAIDsまたは偽薬を比較した無作為化試験で、各割り付け群を100人-年以上追跡していた研究を選出した。 ナプロキセン、イブプロフェン、ジクロフェナク、セレコキシブ、エトリコキシブ、ロフェコキシブ、ルミラコキシブの7種類のNSAIDsに関する臨床試験31件が条件を満たした。それらは計11万6429人を登録し、11万7218人-年の追跡を行っていた。 主要アウトカム評価指標は、致死的または非致死的心筋梗塞に、2次評価指標は、脳卒中、心血管死亡、全死因死亡、非致死的心筋梗塞+非致死的脳卒中+心血管死亡を合わせた複合イベントに設定した。 心筋梗塞について報告していたのは29試験で、累積発生件数は554件だった。 ロフェコキシブ投与を受けた患者の心筋梗塞リスクは、偽薬に比べて有意に高かった(率比2.12、95%信頼区間1.26-3.56)。 ルミラコキシブ(2.00、0.71-6.21)、イブプロフェン(1.61、 0.50-5.77)、セレコキシブ(1.35、0.71-2.72)にも心筋梗塞リスク上昇傾向が見られた。ナプロキセン、ジクロフェナク、エトリコキシブにはリスク上昇傾向は認められなかった。 脳卒中について報告していたのは26件の研究で、脳卒中の累積発生件数は377件だった。 7剤すべてが偽薬に比べリスク上昇またはリスク上昇傾向を示した。率比が高かったのは、イブプロフェン(3.36、1.00-11.6)、続いてジクロフェナク(2.86、1.09-8.36)、ルミラコキシブ(2.81、1.05-7.48)、エトリコキシブ(2.67、0.82-8.72)。 心血管死亡について報告していたのは26件で、イベント発生は312件。 ナプロキセン以外の6剤はリスク上昇傾向を示した。 リスクが有意に大きかったのは、エトリコキシブ(4.07、1.23-15.7)とジクロフェナク(3.98、1.48-12.7)。続いて、イブプロフェン(2.39、 0.69-8.64)、セレコキシブ(2.07、0.98-4.55)ルミラコキシブ(1.89、0.64-7.09)ロフェコキシブ(1.58、 0.88-2.84)などもリスク上昇傾向を示した。 全死因死亡は28件の研究で報告されており、累積発生件数は676件。 7剤すべてがリスク上昇傾向を示した。率比は、エトリコキシブ(2.29、 0.94-5.71)、ジクロフェナク(2.31、1.00-4.95)、イブプロフェン(1.77、0.73-4.30)、ルミラコキシブ(1.75、 0.78-4.17)、ロフェコキシブ(1.56、1.04-2.23)、セレコキシブ(1.50、0.96-2.54)、ナプロキセン(1.23、 0.71-2.12)。 複合イベント(非致死的心筋梗塞+非致死的脳卒中+心血管死亡)について評価可能だったのは30件の研究で、累積イベント発生件数は1091件だった。 偽薬と比較した率比は、イブプロフェン(1.11-4.89)、ルミラコキシブ(2.04、 1.13-4.24)、ジクロフェナク(1.60、0.85-2.99)、エトリコキシブ(1.53、0.74-3.17)、ロフェコキシブ(1.44、 1.00-1.99)、セレコキシブ(1.43、0.94-2.16)、ナプロキセン(1.22,0.78-1.93)で、どの薬剤もリスク上昇傾向を示した。 次に、異なる種類のNSAIDs間の比較を行ったところ、リスクが最も低いのはナプロキセンであることが示唆された。 したがって、心血管リスクが高い患者にはナプロキセンの適用が好ましいと考えられた。 全体としてイベント発生件数が少なかったため、偽薬と比較した場合の率比の精度はさほど高くはならなかった。 また、どの転帰について比較するかによって、最も安全な薬剤は異なることも明らかになった。 現在、数種類のNSAIDsやそれ以外の鎮痛薬などを比較する臨床試験が行われている。 著者らは、「さらにデータを蓄積して、心血管ハイリスク患者にはどの薬剤が最適かを明らかにしなければならない。データが十分に集まるまでは、どのNSAIDsを用いても心血管リスク上昇が起こりうることを念頭に置いて、利益とリスクのバランスを見ながらこの種の薬剤を処方する必要があるだろう」と述べている。 出典 NM online 2011.1.27 版権 日経BP社 他にもブログがあります。 ふくろう医者の診察室 http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy (一般の方または患者さん向き) 葦の髄から循環器の世界をのぞく http://blog.m3.com/reed/ (循環器科関係の専門的な内容) 「葦の髄」メモ帖 http://yaplog.jp/hurst/ (「葦の髄から循環器の世界をのぞく」のイラスト版) 井蛙内科/開業医診療録(3)http://wellfrog3.exblog.jp/ 井蛙内科/開業医診療録(2) http://wellfrog2.exblog.jp/ 井蛙内科開業医/診療録 http://wellfrog.exblog.jp/ 「井蛙」内科メモ帖 http://wellfrog.exblog.jp/ (内科関係の専門的な内容)
by wellfrog4
| 2011-01-31 00:42
| 循環器
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