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期待の抗凝固薬、登場間近 心房細動患者の脳卒中予防が大きく変わる 11月13日から17日まで、米国心臓協会の学術集会(AHA2010)がシカゴで開催された。 欧州心臓学会に次いで今学会でも、ワルファリンに代わる新しい抗凝固薬の臨床試験の結果に注目が集まった。 * * * * * * * AHA2010のLate BreakingClinical Trialsセッションで目玉演題の一つとなったのが、ROCKETAF試験だ。 同試験は、心房細動(AF)患者の脳卒中予防で、ワルファリンに代わる抗凝固薬と期待される第Xa因子阻害薬(抗Xa薬)「リバロキサバン」の第3相試験。 現在開発中の抗凝固薬はリバロキサバンのほかにも複数ある。 抗トロンビン薬のダビガトラン、抗Xa薬のエドキサバン、アピキサバンなど。 抗トロンビン薬のダビガトランは、血液凝固カスケードの下流で、トロンビンの活性を阻害(図1)。 一方、抗Xa薬は、同じカスケードのより上流にあるXa因子を阻害する。 ワルファリンの作用点は複数だが、これらの抗凝固薬の作用点は1カ所だけだ。 現在、術後血栓塞栓症の予防や深部静脈血栓症の再発予防などの適応でも臨床試験が行われている(一部承認済)が、どのメーカーも市場が最も大きい「AF患者の脳卒中予防」での承認を目指している。 AFの脳卒中予防、新時代へ AF患者は高齢者に多く、現在欧州で約600万人、米国で約230万人、日本でも約150万人といわれ、今後、さらに増加すると予想されている。 AF患者は、心臓で生じた血栓が脳に飛んで発症する心原性脳塞栓症のリスクが約5倍高いとされ、AFに起因する脳卒中の発症例は、世界で毎年約300万人に上る。 症例の多くが重篤で、後遺症の発生も高いため、医療・介護費の増大要因として大きな社会問題となりつつある。 AF患者の脳卒中を予防するには、ワルファリンによる抗凝固療法がこれまで唯一の有効な治療法とされてきた。 しかし、有効で安全な治療域が狭いため、定期的な凝固能のモニタリングが必須だ。 さらに食事制限も必要なことから、その実施率は5割前後と低い。 このため臨床現場では、ワルファリンに代わる抗凝固薬の登場が待ち望まれていた。 こうした中、AF患者の脳卒中予防の適応で最も早く承認されたのがダビガトランだ。 昨年の欧州心臓学会(ESC2009)で第3相の「RE-LY試験」の結果が発表された。 非劣性を証明する試験だったが、ダビガトラン150mgの1日2回投与群では、主要評価項目(脳卒中および全身性塞栓症の発生)がワルファリンに比べ有意に低く、大出血の発生は同程度だった。 今年10月に米国とカナダで承認され、日本でも来年春にも承認かと目されている。 リバロキサバンも非劣性証明 今回のAHA2010で米デューク大のKenneth Mahaffey氏は、「リバロキサバンのワルファリンに対する非劣性が証明された」と、ROCKETAF試験の結果を発表した。 同試験は、世界45カ国で1万4269人のAF患者(平均年齢73.1歳)を対象に実施されたランダム化二重盲検試験。 なお、本試験に日本は含まれず、日本人を対象としたJ-ROCKET試験が実施されている。 その結果も来年春ごろには発表される見込だ。 リバロキサバン群の投与量は20mg1日1回(クレアチニンクリアランス30〜49mL/分では15mg1日1回)、主要評価項目は、脳卒中および非中枢神経性の全身性塞栓症の発生。 まず最初に、プロトコール通りに試験薬を投与できた患者(protocolcompliant on treatment)について、リバロキサバン群のワルファリン群に対する非劣性を解析。 その結果、リバロキサバン群の主要評価項目の発生率は1.71件/100人・年で、ワルファリン群(同:2.16)に対する非劣性が証明された(図2)。 次に、無作為割り付けしたすべての患者について、試験薬の中断の有無にかかわらず試験終了までの期間で(intention to treat、ITT)優越性を解析したところ、リバロキサバン群の主要評価項目の発生率は2.12件/100人・年で、ワルファリン群(2.42)よりも少なかったが、統計的な有意差を証明するには至らなかった。 一方、一度でも試験薬を投与された患者(safety on treatment)で優越性を解析すると、リバロキサバン群1.70、ワルファリン群2.15となり優越性が示された(P=0.015)。 大出血は、リバロキサバン群で3.60件/100人・年で、ワルファリン群(3.45)と同程度(P=0.576)。頭蓋内出血の発生は、リバロキサバン群で有意に低かった(P=0.019)。 ただし、ヘモグロビンの低下を伴う出血(P=0.019)と輸血を要する出血(P=0.044)の発生は、ワルファリン群よりも多かった。 ディスカッサントとして登壇した米ボストン大のElaine M.Hylek氏は、「頭蓋内出血や死因となる出血がリバロキサバン群で少なかったことは注目すべき重要な結果だ」と話した。 医師にも患者にも福音 ダビガトランとの違いが気になるところだが、ROCKET AF試験はRE-LY試験よりも脳卒中の発症リスクが高い被験者が多いなど、試験デザインが異なるため、両者を直接比較することは難しい。 心臓血管研究所(東京都港区)研究本部長の山下武志氏は今回の結果について、「両者の本当の違いは、臨床の場で両方の使用経験を積んでみなければ分からないが、ワルファリンから新規抗血栓薬への変革を、今回の試験結果も確実に後押ししている」と話す。 自治医大さいたま医療センター教授の百村伸一氏も、「ワルファリン服用時の煩雑な管理を必要としない新しい抗凝固薬の登場は、医師にとっても患者とっても大きな福音となるだろう」と話している。 出典 NM online 2010.12.13 版権 日経BP社 他にもブログがあります。 ふくろう医者の診察室 http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy (一般の方または患者さん向き) 葦の髄から循環器の世界をのぞく http://blog.m3.com/reed/ (循環器科関係の専門的な内容) 「葦の髄」メモ帖 http://yaplog.jp/hurst/ (「葦の髄から循環器の世界をのぞく」のイラスト版) 井蛙内科/開業医診療録(3)http://wellfrog3.exblog.jp/ 井蛙内科/開業医診療録(2) http://wellfrog2.exblog.jp/ 井蛙内科開業医/診療録 http://wellfrog.exblog.jp/ 「井蛙」内科メモ帖 http://wellfrog.exblog.jp/ (内科関係の専門的な内容)
by wellfrog4
| 2010-12-17 00:14
| 循環器
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