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「第44回糖尿病学の進歩」の記事で勉強しました。 ~日本人に適した食事療法~ 地中海食やカーボカウントの考え方から開発を 食事療法は糖尿病治療の基本だが,今なお多くの問題が残されている。 京都大学人間・環境学研究科の津田謹輔教授は同学会のレクチャー「食事療法」〔座長=児成会生活習慣病センター(大阪府)・原納優所長〕で,糖尿病の食事療法について述べ,地中海食や食品交換表にカーボカウントの考え方を導入することで,日本人に適した食事療法を開発していくことが望ましいと指摘した。 1日130g以下の炭水化物制限は好ましくない 炭水化物と脂肪のどちらを減らしてエネルギー摂取量を制限するかは,糖尿病の食事療法にとって重要な問題である。 米国では,1977年に議会が発表したマクガバンレポートを契機に低脂肪・高炭水化物食の時代が始まったが,2002年以降はアトキンス・ダイエットに代表される低炭水化物食が注目を集め,日本でも話題になっている。 しかし低炭水化物食には,問題点も多い。 まず2006年のメタ解析では,極度の低炭水化物食は長期の継続が難しく,6か月間の体重減少は低脂肪食より有意に大きいものの,1年後にはその差がほとんど消失することが明らかにされている。 また炭水化物を極端に減らすには,糖新生に十分な蛋白質と脂肪が必要なため,1日当たり100~150gの蛋白質摂取を要するが,低炭水化物・高蛋白食はケトーシス,電解質損失,脱水を誘発し,心疾患やカルシウム(Ca)不足を悪化させる。 さらに炭水化物を含む穀類などの制限が,食物繊維,微量栄要素,抗酸化物質の不足につながることから,米国糖尿病学会(ADA)は,1日当たり130g以下の炭水化物制限は好ましくないと結論付けている。 また最近のマウス研究では,低炭水化物・高蛋白食が欧米食以上に動脈硬化を促進することが示されているほか,低炭水化物食は耐糖能を低下させるという指摘もある。 一方,低脂肪・高炭水化物食にも,食後の血糖上昇とインスリン上昇を招き,膵β細胞に負担をかけるという問題がある。 地中海食が三大栄養素適正比を考えるヒントに このようななか,糖尿病の食事療法における三大栄養素の適正摂取比率は,まだ確定に至っていないのが現状だ。 現在,わが国の糖尿病診療ガイドラインでは,炭水化物50~60%,脂質20~25%,蛋白質15~20%の摂取比率を推奨しているが,脂質が抑えられている分,炭水化物が多めになっている。 津田教授は,この三大栄養素の適正比率を考えるためのヒントが地中海食にあると指摘した。 2008年に報告された研究では,低炭水化物食ほどではないが,一価不飽和脂肪酸のオリーブ油を多く含む地中海食は低脂肪食よりも体重減少の効果に優れていた。 これにより,地中海食が,低炭水化物食や低脂肪食に代わる有効な食事療法になりうることが示唆された。 一価不飽和脂肪酸はインスリン抵抗性の悪化やインスリン分泌の増加を来さず,LDLコレステロール,トリグリセライドを低下させる。 そのため,炭水化物と一価不飽和脂肪酸の合計エネルギー量で適正比率を考えるという方法を取れば,炭水化物摂取量を減らし,かつ脂肪による悪影響を抑えられるのではないか,と同教授は提案した。 日本の食事指導は,食品交換表によるエネルギーカウントを基準に行われているが,米国で汎用されているカーボカウントは血糖コントロールに重点を置いた指導方法で,炭水化物の摂取量から食後の血糖値上昇を予測・管理する。 これについて同教授は,糖尿病治療では血糖,体重,血圧,血清脂質をすべて管理して合併症予防を目指すことが重要なため,カーボカウントだけでなく,適正なエネルギー量,栄養素バランスなどの考慮が必要だと指摘した。 しかし,食品交換表が食事療法のための媒体であるのに対し,カーボカウントは血糖に特化した指導方法であり,両者は対立するものではない。 そのため食品交換表のなかで,炭水化物を含む食品にカーボカウントの考え方を導入するなど,日本人に適した指導法を開発していくことが望ましい。 そのうえで,「食事療法と食文化は切り離せず,糖尿病の食事療法は,治療としての食事と楽しみとしての食事の両面を満たすものでなければならない」と同教授は締めくくった。 出典 Medical Tribune 2010.4.15 版権 メディカルトリビューン社
by wellfrog4
| 2010-12-14 00:01
| 糖尿病
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