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##COPD増悪予防にβ遮断薬 ##検証には大規模ランダム化比較試験を ユトレヒト大学医療センター(オランダ・ユトレヒト)プライマリケア学のFrans H. Rutten教授らは,慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者2,230例の電子カルテを検討し,同患者にβ遮断薬を処方すると,増悪の頻度が減少して生存期間が延長する可能性があるとの研究結果をArchives of Internal Medicine(2010; 170: 880-887)に発表した。 #死亡率と増悪発生率が低下 COPDは肺気腫や慢性気管支炎を含む診断名であるが,西欧社会では2020年にCOPDが死因の第3位になると予測されている。 COPD患者は心血管疾患を発症して死亡する傾向が強い。 一方,高血圧や心拍障害の治療に用いられるβ遮断薬は,心血管疾患患者の生存率を改善することが知られている。 しかし,医師は同薬の呼吸器系への悪影響を懸念してCOPD患者にはβ遮断薬を処方しない。 Rutten教授らは,1996~2006年に23の医療施設を受診したCOPD患者2,230例(平均年齢64.8歳)の電子カルテを検討した。 このうち560例は検討期間前にCOPDを発症しており,1,670例が期間中に発症した。 なお,665例にはβ遮断薬が使用されていた。 平均7.2年間の追跡期間中,686例(30.8%)が死亡,1,055例(47.3%)がCOPDの増悪を1回以上経験した。 β遮断薬非使用を1とした場合の,すべてのβ遮断薬における死亡のハザード比(HR)は,0.70(95%信頼区間0.59~0.84),呼吸器専門医への受診を補正した後のHRは0.68(同0.56~0.83)だった。 また,COPDの急性増悪に対するHRは補正前0.73(同0.63~0.83),補正後0.71(同0.60~0.83)だった。 明らかな心血管疾患のない患者を対象にしたサブグループの解析でも,β遮断薬の使用例で増悪の発生率と死亡率が低かった。 同教授らは「今回の観察研究はCOPD患者,特に心血管疾患を合併していないCOPD患者に対するβ遮断薬の長期投与は生存率を改善し,COPD増悪の発生率を低下させる可能性があることを示した初の研究だ」と述べている。 また,β遮断薬が肺機能を改善するか否かなどについては,今後の研究で検討する必要があるとし,COPD患者に対するβ遮断薬の使用を検討するランダム化比較試験が必要だとしている。 #心血管疾患合併患者にも有効 ブリティッシュコロンビア大学(カナダ・バンクーバー)のDon D. Sin博士らは,同誌の付随論評(2010; 170: 849-850)で「急性冠動脈イベントを経験したCOPD患者にβ遮断薬を投与すると,生存期間が延長し,健康関連の転帰が改善することを示す説得力のあるデータが得られているにもかかわらず,β遮断薬の処方率が3分の1に満たないのは驚くことではない。 背景にはβ遮断薬は心血管疾患患者の死亡率を30~40%低下させるが,多くの医師が,COPDの合併例ではβ遮断薬が気管支攣縮を誘発し,呼吸不全をもたらすことを恐れて処方を控えるという現状がある」と指摘している。 また「今回の研究から,β遮断薬の使用は,従来の説とは異なり,安全なだけでなく,COPD患者の生存期間を延長し,増悪の発生まで減少させることがわかった。この結果はCOPD患者にとって新たな希望となるが,その前に大規模なランダム化比較試験で検証する必要がある」と述べている。 出典 Medical Tribune 2010.7.22 版権 メディカルトリビューン社 <番外編> #母親から乳児への麻疹移行抗体は生後半年までに消失 母親から乳児へ移行した麻疹抗体は早期に消失するため,1歳未満でのワクチン接種を検討すべきだと,ベルギーのグループがBMJの5月22日号に発表した。 同グループは,乳児における母親からの麻疹移行抗体の持続期間を検討する前向き研究を行った。対象は健康な母児207組。母親がワクチン接種により麻疹に対する免疫を獲得したワクチン群の87組と,自然感染により免疫を獲得した自然免疫群の120組に分け,妊娠36週と出生時(臍帯血),生後1,6,9,12か月目に麻疹IgG抗体価を測定した。 その結果,ワクチン群の母親の麻疹抗体価は779mIU/mLで,自然免疫群の母親の2,687mIU/mLと比べ有意に低値であった(P<0.001)。母親の抗体価は児の出生時の抗体価と高い相関を示した(r=0.93)。 ワクチン群の乳児は自然免疫群の乳児と比べ,すべての測定時点で抗体価が有意に低かった(P<0.001)。 乳児における母親からの移行抗体の持続期間の中央値は2.61か月で,ワクチン群では0.97か月,自然免疫群では3.78か月であった。 生後6か月時点でワクチン群の乳児の99%以上,自然免疫群の乳児の95%で麻疹移行抗体が消失していた。 原著 Leuridan E, et al. BMJ 2010; 340: c1626. 出典 Medical Tribune 2010.6.10 版権 メディカルトリビューン社 『たんたん坊』(村上隆、2001年、キャンバスにアクリル) http://wiredvision.jp/news/200804/2008040820.html <きょうの一曲> エスターテ エスターテ~仮面の夜 @ 風の記憶 - ビーア http://www.youtube.com/watch?v=1S4EtjLbPGo 他にもブログがあります。 ふくろう医者の診察室 http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy (一般の方または患者さん向き) 葦の髄から循環器の世界をのぞく http://blog.m3.com/reed/ (循環器科関係の専門的な内容) 井蛙内科/開業医診療録(3)http://wellfrog3.exblog.jp/ 井蛙内科/開業医診療録(2) http://wellfrog2.exblog.jp/ 井蛙内科開業医/診療録 http://wellfrog.exblog.jp/ (内科関係の専門的な内容)
by wellfrog4
| 2010-07-23 00:22
| 呼吸器科
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