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最近「ディスチミア親和型うつ病」という用語を聞くようになりました。 きょうはちょっとその「ディスチミア親和型うつ病」を勉強しました。 ディスチミアとは、気分変調という意味だそうです。 この気分変調の意味を理解するには、DSM−IV(米国精神医学会分類)における、Dysthymic Disorder(気分変調性障害)の定義を知る必要があります。 一般に、医師はDSM-IV と呼ばれる、米国精神医学会の診断マニュアルを用いることが多いのですが、この定義ではうつ病と診断されるものの、実際は仕事の時だけ具合が悪くなったり、旅行や趣味などの好きなことをやっているときは元気だったりするなど、「本当にうつ病なのか?」専門家でも悩んでしまうケースが出てきているようです。 社会全体に閉そく感が蔓延し、「鬱的な気分」が支配的になっている向きがありますが、しかしながらそのことと、病理学的な「うつ病」とは、当然のことながら異なります。 近年、こういった若者を中心に新しいタイプの心の病が増えてきています。 最近では「新型うつ病」という用語も出て来ています。 昔からのうつ病は「メランコリー親和型」といいますが、両者ははっきり違います。 ●年齢層 ・メランコリー親和型(従来型のうつ病):中高年層 ・ディスチミア親和型:青年層 ●関連気質 ・メランコリー親和型:執着気質、メランコリー性格 ・ディスチミア親和型:スチューデント アパシー、退却傾向と無気力 ●病前性格 ・メランコリー親和型: 社会的役割・規範への愛着、規範に関して好意的で同一化、秩序を愛し、配慮的で几帳面、基本的に仕事熱心 従来典型とされていた責任感や役割意識が高く、自分を追い詰めるタイプ(自責的) 家族的にも、成功している場合が多い。 ・ディスチミア親和型: 自己自身(役割ぬき)への愛着、規範に対して「ストレス」として抵抗、秩序への否定的感情と漠然とした万能感、もともと仕事熱心ではない ●症候学的特長 ・メランコリー親和型: 焦燥と抑制、疲弊と罪悪感、完遂しかねない熟慮した自殺企図 どちらかというと真面目で負けず嫌いな性格 仕事熱心で社会にも、成功している場合が多い。 診断に対する態度:初期にはうつ病の診断に抵抗する。 薬物への反応は良好で、中止まで持っていける。 経過は休養と服薬で軽快しやすい。病み終えて、新たな役割意識を獲得するに至る。 ・ディスチミア親和型: 不全感と倦怠、回避と他罰的感情、衝動的な自傷・軽やかな自殺企図 自分の好きな仕事や活動の時だけ元気になる(うつ症状が軽くなる) 体的疲労感や不調感を伴うことが多い 自責感に乏しく、他罰的で会社や上司のせいにしがち 役割抜きでの強い自己愛と漠然とした万能感を持ち、挫折に際しては他罰的傾向を示す。 もともと仕事熱心ではない。 社会的役割で成功する前に、回避的となり職場を移動しがち ●治療と経過 ・メランコリー親和型: 初期には「うつ病」の診断に抵抗、その後「うつ病」の経験から新たな認知「無理しない生き方」を見につけ、新たな役割意識となりうる ・ディスチミア親和型: 初期から「うつ病」の診断に協力的、その後も「うつ症状」の存在確認に終始しがちで「うつの文脈」からの離脱が困難、慢性化薬物への反応:部分的で、なかなか中止できない。 休養と服薬だけでは慢性化しやすい。 病み終えず、どこからが病気で、どこからが生き方(人格)かが不分明。 <関連サイト> 若者に多いディスチミア親和型うつ病とは? http://blogs.yahoo.co.jp/slowlifeeye/35974562.html ディスチミア(Dysthymia, 気分変調症)親和型うつ病--新型うつ病1 http://shinbashi-ssn.blog.so-net.ne.jp/2007-10-14-1 逃避型抑うつとディスチミア親和型うつ病 http://shinbashi-ssn.blog.so-net.ne.jp/2008-12-28-2 仕事上でのストレス、ためていませんか? http://www.nikkeibp.co.jp/sj/2/report/23/ ルールになじめぬ若者に増加 http://www5b.biglobe.ne.jp/~ken-hari/kanjiatop11.htm 患者を生きるバックナンバー http://www5b.biglobe.ne.jp/~ken-hari/kanjiananba.htm (1〜13はうつ関連です) ディスチミア親和型うつ病: 多少不真面目なうつ? http://slackerscript.blog18.fc2.com/blog-entry-86.html <自遊時間> いささか興味を引く記事が出ていました。 4月2日に日本医師会・定例代議員会において行われた、原中勝征氏の挨拶です。 #原中氏の会長挨拶、「日医のあり方、内部組織の再考が重要」 「学術団体としての位置付け明確化を」、医師会の三層構造は必要 http://www.m3.com/iryoIshin/article/118440/ ■学術団体としての医師会の位置づけを明確にすべきである。 ■郡市・都道府県・日本医師会という医師会の三層構造それぞれが担う役割の観点から必要であり、同時にこの枠を越えて会員一人ひとりの声を反映させていく組織作りが重要だ。 良い医療制度がない国民は不幸である。良い医療制度ができてこそ、国民は生涯、安心・安全が確保される。 医療は国民の命・健康に保障を与える職業。 私たちはこの点をもう一度考え直して、きちんと政府に物を言い、ゼロから考え直してもらう努力をしなければならない。 ■学術団体ということを考えたときに、私たちが勉強するために、毎月、医学雑誌や非常に有用な別冊を送っていただき、日々の医学の発展を学ばせていただいている。 これは大変貴重な存在だと思うが、もう一度ゼロから考えて、我々の団体はどういう団体で、どうあるべきかを時代の変化と合わせて考えていかなければならない。 ■日本医師会はややもすると、一般会員の声が確かに届かない医師会になっている。 都道府県と地域の医師会の疎通はあると思うが、少なくとも、都道府県を飛び越えた日本医師会員の声というのはなかったと思う。 <コメント> 医師会員が三層構造を強く自覚するのは医師会費の支払いの時です。 あの莫大な会費はどこに消えて行くのだろうと不思議でなりません。 三層構造についても実際には支部があり、班があり四層五層構造になっています。 医師会と医師連盟の線引きも曖昧になっています。 第一医師連盟には入会もなければ大会もありません。 今回の新会長は従来の会長とは異なる考えをもってみえます。 叙勲を断固固辞するくらいの覚悟で革新的なことに取り組んでいただきたいと思います。 代議員制度の弊害も叫ばれています。 我々には期待することしか出来ないのです。 他にもブログがあります。 ふくろう医者の診察室 http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy (一般の方または患者さん向き) 葦の髄から循環器の世界をのぞく http://blog.m3.com/reed/ (循環器科関係の専門的な内容) 井蛙内科/開業医診療録(3)http://wellfrog3.exblog.jp/ 井蛙内科/開業医診療録(2) http://wellfrog2.exblog.jp/ 井蛙内科開業医/診療録 http://wellfrog.exblog.jp/ (内科関係の専門的な内容)
by wellfrog4
| 2010-04-12 00:51
| 精神科
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