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生物資源研究所の根路銘国昭所長〔元世界保健機関(WHO)インフルエンザ呼吸器ウイルス協力センター長〕に,季節性インフルエンザワクチンの問題点と新型のインフルエンザワクチンの可能性についてインタビューした記事で勉強しました。 ##インフルエンザワクチン 最も有効な戦略だが,多様なハードルも #わが国の季節性インフルエンザの流行パターンに変化 インフルエンザの流行シーズンに,外来でインフルエンザ患者から「ワクチン接種を受けたのに感染してしまった」と言われた経験がある医師は少なくないのではないだろうか−。 現に,ワクチン接種後にインフルエンザに罹患した患者が多く受診する年,すなわちワクチンの効果があまり高くないと感じる年と,有効と感じる年があることをしばしば経験する医師もいるという。 根路銘所長によると,ここ数シーズンは,インフルエンザワクチンの有効性が低下していると考えられるという。 日本臨床内科医会の2001/02シーズンから2006/07シーズンまでのワクチンの有効性に関する調査によると,2001/02シーズンの有効率はA型ウイルスでは79%,B型ウイルスでは62%であったのに対し,2006/ 07シーズンではA型では21%と非常に低く,B型でも40%にとどまっていた。 同所長は,ワクチンの有効性が低下した理由について,「まず流行ウイルスとワクチン株の抗原型が一致していないことが挙げられる。また,ワクチンに含まれる有効抗原量が少ないことも考えられる。今後,これらの点を十分に解明していかなければならない」と主張する。 また,最近わが国では,沖縄県などで冬季だけでなく春季から夏季にかけてもインフルエンザが流行しており,その流行パターンに通年化の傾向が見られる。 同所長は「インフルエンザの流行パターンには,日本本土型と東南アジア型の2つがある。沖縄の場合は,日本本土型から東南アジア型に近付きつつあると考えられ,これには地球温暖化などが影響している可能性がある」と分析。 そのうえで,こうした地域のワクチン接種について,「免疫力が弱い15歳以下の小児は2回接種。20歳以上の成人は1回接種でよいが,3月ごろに再接種するというように,地域に応じてワクチン接種の回数を変えるといった対応が必要な時期に来ている」との見解を示す。 #新型インフルエンザワクチンの供給は5〜6か月後か 一方,新型のインフルエンザワクチンは,厳密に言えば,ウイルスが発生しないと製造できないため,ワクチンも存在しない。 日本を含む先進諸国では,鳥からヒトに感染した事例から分離したウイルスをもとに,ワクチン用に開発された種ウイルスからH5N1亜型ウイルスに対するワクチンを開発した。 同ワクチンについて,根路銘所長は「H5N1ウイルスからパンデミック(世界的大流行)が発生した場合は,抗原性が変化している可能性が高い。したがって,パンデミックが発生した際,そのウイルスに効果があるかどうかは不明だ。これは"プレパンデミックワクチン"ということになり,新型インフルエンザワクチンとはならない。パンデミックが発生した場合は,そのウイルスを使用して製造されるパンデミックワクチンが必要となる」と指摘する。 現在問題とされている新型インフルエンザウイルス(A/H1N1)に対しては,同ワクチンの効果は期待できないという。 Aソ連型(H1N1),A香港型(H3N2)およびB型を含む三価ワクチンである季節性インフルエンザワクチンにも効果はなく,厚労省はブタ由来のA/H1N1ウイルスに対するワクチンを開発・製造する方針を打ち出している。 同所長は「増殖型ウイルスの作出に少なくとも2〜3か月,ワクチン生産完了に4か月,検定に1か月半というタイムスケジュールを考えると,国民にワクチンが供給されるのは6〜8か月後になるのではないか」と予測する。 後半 略 http://mtpro.medical-tribune.co.jp/article/search?phrase=新型インフルエンザワクチン&allround.x=0&allround.y=0 <番外編> ##2009/10シーズンは季節性とS-OIVに絞ってワクチン対策を #季節性インフルエンザワクチン接種によるS-OIV抗体上昇はなし 現在使用されている季節性インフルエンザワクチンは,免疫プライミング効果が低いという欠点がある。 そこで新たに開発されたのが,沈降新型インフルエンザワクチン(H5N1株)だ。 これは,水酸化アルミニウムをアジュバント(免疫賦活薬)として加えた全粒子ワクチンで,免疫プライミング効果とブースター効果が認められている。 水酸化アルミニウムは,現在,世界的に安全性が認められているアジュバントである。 同じ抗原量を接種するならば,全粒子ワクチンは,エンベロープを外したスプリットワクチンよりも高い抗体価を誘導できるが,発熱や局所反応の頻度が高いこと,薬事法上の制約があることなどから,今回のS-OIVに対してはスプリットワクチンが用いられることになる。 S-OIVは,スペインかぜインフルエンザウイルスに近い抗原性を持つとされ,60歳以上の33%はS-OIVに対する抗体を持つと報告されている。 しかし,成人では季節性インフルエンザワクチン接種によるS-OIV抗体上昇は認められておらず,また6か月〜9歳の小児にインフルエンザ生ワクチンを接種しても,ワクチン株に含まれるA/New Caledonia /20/1999に対しては抗体上昇が認められるが,S-OIVに対する抗体上昇は認められていない。 国立病院機構三重病院の庵原俊昭院長(小児科)は,2009/10のインフルエンザ流行予測として「S-OIVの流行に加えて,ここ3年間,A香港型(A/H3N2)の流行がなく,そろそろ流行する恐れがあるのではないか。B型インフルエンザではビクトリア系の流行もあるだろう。また,Aソ連型(A/H1N1)が消えるかどうかは定かではない」と指摘し,「当面,3価の季節性インフルエンザワクチンの製造に加えて,S-OIVワクチンの製造を進めるべきだ。S-OIVワクチンについては,1回接種でよいのか,2回接種が必要なのか,ワクチン接種の優先対象者をどのように決めるかなどを早い段階で見極めなければならない」と述べた。 S-OIV;ブタ由来インフルエンザ(A/H1N1)ウイルス 出典 Medical Tribune 2009.8.6 版権 メディカル・トリビューン社 ##新型インフルエンザが弱毒か否かはまだ判断できない #流行パターンは香港かぜと類似 現在,新型インフルエンザに対して「弱毒」という表現が広く流布していることに対して,神奈川県警友会けいゆう病院小児科の菅谷憲夫部長は,ヒトのインフルエンザウイルスには強毒株も弱毒株もなく,ブタのインフルエンザウイルスも同様であり,鳥のインフルエンザウイルスを高病原性と呼んでいるのは,鳥インフルエンザウイルスの16種の亜型のうちH5とH7がニワトリに対して強毒株という意味であると指摘。 「現在,わが国での新型インフルエンザの流行状況は,第1波というよりまだ前駆波の段階でしかなく,S-OIVが臨床的に軽症か重症かは,第1波,第2波の状況を見極めてからでなければ判断できない」と述べた。 同部長らと米国立衛生研究所(NIH)との2007年の共同研究によると,過去のパンデミックによるわが国の死亡者数は,1918年のスペインかぜで約48万人。 この数は罹患者数の約0.9%に当たるという。スペインかぜでは,実は高齢者の死亡はほとんどなかったこともこの共同研究で初めて明らかになった。 当時の高齢者は若年時にスペインかぜと類似したH1N1亜型に感染していたためと考えられる。次いで,54年に流行したアジアかぜの日本人死亡者は約4万〜5万人となっている。 さらに,1968年に発生した香港かぜは,現在の新型インフルエンザと流行パターンに類似点が多い。 同年7月に香港で50万人の患者が発生したのを契機に,8月にはわが国でも神戸港や羽田空港を中心に患者発生が認められ,10月には各地の小・中学校で散発的な学校閉鎖が生じた。 しかし,年内は大きな流行に至らず,流行が本格化したのは翌69年の1月以降で,第1波で2万人が死亡。その翌年の11月に第2波が発生し,5万人以上が死亡した。 今回の新型インフルエンザは,パンデミックとしてmoderateとされている。 同部長は,これはスペインかぜより軽度であることを意味するとして,「新型インフルエンザは,香港かぜ程度の病原性があるのではないか。香港かぜの致死率は約0.15%で,季節性インフルエンザの0.1%を上回る。通常の原則として,新型インフルエンザは第1波と第2波でそれぞれ3,200万人,国民のおよそ半数が罹患すると考えられる。わが国のすべての診療所がインフルエンザ診療に取り組む態勢を早急に構築する必要がある」と述べた。 出典 Medical Tribune 2009.8.6 版権 メディカル・トリビューン社 <きょうの一曲> ウィーンフィルニューイヤーコンサート2009 アンネン・ポルカ Annen-Polka http://doyoubi.cocolog-nifty.com/blog/2009/01/2009annen-polka.html 他にもブログがあります。 ふくろう医者の診察室 http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy (一般の方または患者さん向き) 葦の髄から循環器の世界をのぞく http://blog.m3.com/reed/ (循環器科関係の専門的な内容) 井蛙内科/開業医診療録(3)http://wellfrog3.exblog.jp/ 井蛙内科/開業医診療録(2) http://wellfrog2.exblog.jp/ 井蛙内科開業医/診療録 http://wellfrog.exblog.jp/ (内科関係の専門的な内容)
by wellfrog4
| 2009-11-02 00:36
| 感染症
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