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A群レンサ球菌咽頭炎に最良の抗菌薬は? http://www.carenet.com/news/general/carenet/42759?utm_source=m29&utm_medium=email&utm_campaign=2016101901 ・咽頭スワブでのA群β溶血性レンサ球菌(GABHS)陽性者において、咽頭痛に対する抗菌薬のベネフィットは限られ、抗菌薬が適応となる場合にどの薬剤を選択するのが最良なのかは明らかになっていない。 ・今回、オーストラリアの研究グループが19件の無作為化二重盲検比較試験を評価し、GABHSによる扁桃咽頭炎の治療におけるセファロスポリンとマクロライドをペニシリンと比較したところ、症状消失には臨床関連の差が認められなかったことが示された。 ・著者らは、「今回の結果から、コストの低さと耐性のなさを考慮すると、成人・小児ともにペニシリンがまだ第1選択とみなすことができる」と記している。 (The Cochrane database of systematic reviews誌オンライン版 2016.9.11) 著者らは、症状(痛み・熱)の緩和、罹病期間の短縮、再発の予防、合併症(化膿性の合併症、急性リウマチ熱、レンサ球菌感染後糸球体腎炎)の予防における各抗菌薬の効果比較のエビデンスと、副作用発現率の比較およびレンサ球菌に対する抗菌薬治療のリスク・ベネフィットに関するエビデンスを評価した。 CENTRAL(2016年第3版)、MEDLINE Ovid(1946年~2016年3月第3週)、EMBASE Elsevier(1974年~2016年3月)、トムソン・ロイターのWeb of Science(2010年~2016年3月)、臨床試験登録を検索し、「臨床的治癒」「臨床的再発」「合併症または有害事象、もしくは両方」のうち1つ以上を報告している無作為化二重盲検比較試験を選択した。 ・症状消失には差があり、セファロスポリンがペニシリンより優れていた。 しかし、ITT解析では統計学的に有意ではなかった。 ・臨床的再発についは、セファロスポリンがペニシリンと比べて少なかったが、これは成人だけで認められた。 ・どのアウトカムにおいても、マクロライドとペニシリンに差はなかった。 ・小児における1件の未発表試験において、アモキシシリン10日間投与と比べて、アジスロマイシン単回投与のほうが高い治癒率を認めたが、ITT解析や、長期フォローアップでは差はなかった。 ・小児では、アジスロマイシンがアモキシシリンより有害事象が多かった。 <私的コメント> 下痢はアモキシシリンに多かったと想定されますが、アジスロマイシンに多かった副作用は何でしょうか。 ・小児では、マクロライドがペニシリンより有害事象が多かった。 ・長期合併症が報告されていなかったため、稀ではあるが重大な合併症を避けるために、どの抗菌薬が優れているのかは不明であった。 英文抄録 Different antibiotic treatments for group A streptococcal pharyngitis. http://pmc.carenet.com/?pmid=27614728
by wellfrog4
| 2016-10-23 18:31
| 感染症
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