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■糖尿病の食事療法は、カロリー制限が標準的な治療として実践されている。 しかし、継続できない患者が少なからずいることも事実だ。 そこで、カロリー摂取量は無制限にして、糖質(炭水化物)だけを制限する『糖質制限食』が提唱され話題となっている。 ■糖質制限食は、短期的(数週間~数年間)な減量や動脈硬化リスクファクター改善に有効であることが臨床的に示されているが、長期的なアウトカムや安全性についてはこれまで明らかではなかった。 ■国立国際医療研究センター病院 糖尿病・代謝・内分泌科の能登洋氏らは、糖質制限食による死亡・心血管疾患イベントのメタアナリシスを行った。 糖質制限食により総死亡リスクが有意に増加する ■能登氏らの研究結果は、糖尿病患者への影響は不明であるものの、糖質制限食の長期的な有用性は認められず、むしろ死亡リスクが有意に増加することを示唆した。 ■米国糖尿病協会(ADA)のガイドラインにおいては「糖質制限食、低脂肪食、カロリー制限食、地中海食は短期間(2年まで)の減量には有効」と記述されており、能登氏は「短期間(2年まで)」と表記されていることが重要だと述べる。 これは最近発表された2013年版においても変わっていない。 すなわち、継続性や減量効果の持続性や長期アウトカムについては不明であったからだ。 ■したがって、患者さんには「糖質制限食は短期的な(2年まで)減量効果や動脈硬化リスクファクターの改善効果があるものの、続けやすい食事療法ではなく、長期的には体重も戻りやすく生命の危険性の可能性もある」ことを伝えることが大事だとし、薬物治療を実施している糖尿病患者さんでは低血糖を回避するためにも、糖質制限食だけでなく、どのような食生活をしているかについて尋ねることも重要だと述べた。 http://www.carenet.com/news/prognosis/carenet/33045
by wellfrog4
| 2013-02-13 13:22
| 糖尿病
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