CKDの腎予後予測に尿中Ngalが優れる
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtnews/2012/M45240142/
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CKD患者の中には比較的短期間に急速に腎機能が悪化する例が見られるが,その予後予測には尿蛋白よりも尿中の好中球ゼラチナーゼ結合性リポカリン(Ngal)の方が優れていると,京都大学大学院内分泌代謝内科の川西智子氏(現大阪赤十字病院腎臓内科)が発表した。
治療効果も鋭敏に反映
■Ngalは好中球分泌顆粒から発見された蛋白で,鉄結合性を有し,鉄依存性に多彩な全身作用を持つ。
腎疾患に関しては,急性腎不全の超早期,すなわち血清クレアチニンの上昇よりも早くNgalの尿中・血中濃度が上昇することが報告されている。
■横断的解析で入院時尿中Ngalと臨床パラメータの関係を見ると,尿中Ngalと血清クレアチニンには有意な正の相関が認められ,尿蛋白でも同様の結果だった。
■尿中NgalはCKDでの血清クレアチニン・尿蛋白と相関しており,種々の腎疾患で増加し,治療効果を反映して減少した。
CKD患者の一部は比較的短期間に急速に腎機能が悪化するが,その予後予測には尿中Ngalの方が尿蛋白よりも優れていた。
(図表なし)
出典 MT pro 2012.6.14
版権 メディカル・トリビューン社
<私的コメント>
結局は尿中Ngalだけでなく尿蛋白も必要であり,両方合わせて見ていくのがよいという結論のようです。
<関連サイト>
腎障害検査と尿中NGAL
http://wellfrog2.exblog.jp/tags/%E5%B0%BF%E4%B8%ADNGAL/
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