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〜英国の大腸がんスクリーニングプログラム〜 右側結腸がん発見率改善が課題 英国では2006年から,大腸がんによる死亡率を16%低下させることを目標に大規模な大腸がんスクリーニングプログラム,Bowel Cancer Screening Programme(BCSP)が実施されている。 今回,初回のスクリーニング結果100万件の解析結果が発表され,下行結腸がん(左側の結腸がん)の検出率が事前の予想よりも高いことが明らかになった。 詳細はノッティンガム大学(ノッティンガム)疫学・公衆衛生学部のRichard F. A. Logan教授らがGut(2011; オンライン版)に発表した。 ロンドン地区では検体回収率低い Logan教授らは,今回の知見について「下行結腸がんの発見率が予想よりも高いことから,両側の結腸がんを検出するにはこれまでと異なる戦略が必要かもしれない。上行結腸がん(右側の結腸がん)は,下行結腸がんより悪性度が高いと考えられている」と述べている。 英国では大腸がんによる死亡者は毎年1万6,000人に上り,英国と欧州におけるがんによる死亡原因では,肺がんに次いで2番目に多い。 また,英国では大腸がんの5年生存率は50%程度でしかなく,他の国と比べて著明に低い。 同教授らは今回,1回目の大腸がんスクリーニング参加の呼びかけで検査に応じた108万人の便潜血検査結果を解析した。 2006年に開始されたBCSPは,2009年末までには英国全土に展開され,60〜69歳を対象に2年置きに便潜血検査が3回実施されている。 2008年10月に英国の5地区(東部,ロンドン,北東部,北西部,南部)の200万人超に文書と検査キットが送付され,その約半数から検体が回収できた。 回収率は男性49.6%,女性54.4%であった。 回収率はロンドンを除く4地区では平均55〜60%であったが,ロンドン地区では平均40%と低かった。 回収された検体108万件の2.0%(2万1,106件)で便潜血検査が陽性と判定された。 この割合は女性(1.5%)より男性(2.5%)の方が高かった。 そのうち1万7,518人(98%)が主に大腸内視鏡検査などの精密検査を受けた。 免疫便潜血検査の導入も視野に 解析の結果,がん(1,772件)と前がん病変(6,543件)は女性よりも男性で多く発見される傾向にあった(それぞれ7.8%対11.6%,29%対43%)。 スクリーニングで発見されたがんの71%は早期がんであった。 また,部位別では,下行結腸がんが77%,上行結腸がんが14%だった。 この下行結腸がんの発見率の高さは英国がん登録の数字に基づく事前予測値よりもかなり高かった。 事前の予想では,スクリーニングプログラムによる下行結腸がんの発見率は67%,上行結腸がんで24%とされていた。 Logan教授らは,今回の初回調査結果について「大腸がんによる死亡率低減の目標に向け,同スクリーニングプログラムが軌道に乗っていることが確認できた」としつつも,「上行結腸がんはより悪性度が高く,スクリーニングでの発見率が低い。そのため,上行結腸がんを効果的にスクリーニングするには,便潜血検査以外に異なるスクリーニング戦略が必要かもしれない」と指摘。 将来的には免疫便潜血検査(fecal immunochemical test;FIT)の導入も検討しているという。 出典 Medical Tribune 2012.3.8 版権 メディカル・トリビューン社 <私的コメント> 便潜血検査というのが、結局は免疫便潜血検査ではなかったというオチ。 ちょっと信じられない。 <関連サイト> 〜大腸がん検診〜 CT colonographyで受診率向上 ■学術医療センター(AMC,アムステルダム)放射線学のJaap Stoker教授と消化器病学のEvelien Dekker博士らは「CT colonography(CTC)を大腸がん検診の中心に据えることで,従来の大腸内視鏡検査と比べ受診者の大幅な増加が見込める」とLancet Oncology(2011; 13: 55-64)に発表した。 ■大腸がんのほとんどはポリープから発生し,基本的には予防も治療も可能であるが,依然,欧州では2番目に多いがん死の原因となっている。 大腸内視鏡検査では,ポリープががん化する前の段階で発見し切除できるため救命に有効だが,検診への参加率は低い。 一方,CTCは標準的な大腸内視鏡検査と比べて侵襲性が低く,麻酔も不要であることから,より多くの人が受け入れやすいという利点があるとされる。 ■象はアムステルダムとロッテルダム在住で,平均的なリスクを有する50〜75歳のオランダ人。 大腸内視鏡(5,924人)またはCTC(2,920人)による大腸がん検診のいずれかにランダムに割り付け,参加を呼びかけた。 ■ その結果,CTC群では,大腸内視鏡群に比べて検診受診率が有意に高かった(34%対22%)。 Stoker教授らは,受診率にこのような差が生じた理由について「おそらく検査に対する負担感,あるいは手技に関連した合併症の差によるものと考えられる」と推測している。 ■同教授らは「両手技とも,住民を対象とした大腸がん検診に使用可能である。ただし,いずれの手技が優位かどうか決める際には,費用効果や受診者への負担度といった他の因子も考慮に入れなければならない」と結論している。 ■大腸がん検診の効果は,患者の参加意欲に左右されることが多い。 CTCを大腸がん検診の選択肢の1つに加えることで,進行がんの発見は従来と同等もしくはそれ以上になるだけでなく,合併症の発症率とコストは低下することから,患者のアウトカム向上が期待される。 出典 Medical Tribune 2012.2.16 版権 メディカル・トリビューン社 読んでいただいて有り難うございます。 コメントをお待ちしています。 他にもブログがあります。 ふくろう医者の診察室 http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy (一般の方または患者さん向き) 葦の髄から循環器の世界をのぞく http://blog.m3.com/reed/ (循環器科関係の専門的な内容) 「葦の髄」メモ帖 http://yaplog.jp/hurst/ (「葦の髄から循環器の世界をのぞく」のイラスト版) 井蛙内科/開業医診療録(3)http://wellfrog3.exblog.jp/ 井蛙内科/開業医診療録(2) http://wellfrog2.exblog.jp/ 井蛙内科開業医/診療録 http://wellfrog.exblog.jp/
by wellfrog4
| 2012-05-22 18:27
| 消化器
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