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発生率より死亡率に焦点を 製薬企業の開発姿勢を疑問視 ミシガン大学(アナーバー)保健システム(UMHS)小児科・内科・公共政策科と同大学Gerald R. Ford公共政策学部のMatthew M. Davis准教授らは「現在,治療用がんワクチンを開発中の製薬企業は,標的とするがんをそのがんによる死亡者数ではなく,年間症例数に基づいて決定しているようだが,そのようなアプローチでは,がんワクチンから患者が得られる便益は限られたものになる」とHuman Vaccines & Immunotherapeutics(2011; 7: 1124-1129)に発表した。 登録システムからデータを収集 がん治療の代替療法となる治療用ワクチンについては,現在,世界中で臨床試験が行われており,従来のがん治療の効果を上回るものと期待されている。 初期研究では,難治性がんに苦しむ患者に希望を与える結果が示されている。 Davis准教授らは今回,がんワクチン開発において対象となるがんの種類と傾向を調べるため,米国がん研究所(NCI)のがん登録システム(Surveillance Epidemiology and End Results;SEER)およびclinicaltrials.govのサイトからデータを収集。 傾向については, (1)年間発生率 (2)年間死亡率 (3)5年生存率 (4)5年生存率の改善度(1990〜92年と99〜2006年のデータを比較) (5)5年死亡率の推定値 —の5つの指標を基に調べた。 同准教授は2011年に13種類のがんを標的とした治療用ワクチンの臨床試験231件を確認。 内訳は第Ⅰ相試験81件,第Ⅱ相試験140件,第Ⅲ相試験10件であった。 解析の結果,米国で発生率の高いがんに対し,治療用ワクチンの臨床試験が多く実施される傾向にあった。 同准教授らはこれについて「新しい治療法の開発に当たって,罹患率を目安にするのは製薬企業にとって極めて一般的である」と説明している。 死亡数多いがんの方が開発中のワクチン数少ない 今回の調査によると,2011年時点で臨床試験が最も多く行われているがんはメラノーマ(40件)で,乳がん(34件),肺がん(30件),前立腺がん(22件),脳腫瘍(20件)がそれに続いた。これら5つのがん(ワクチンの総数は146種類)の5年死亡数は約22万6,000例である。 一方,5年死亡数が最も多い5つのがん(現在の米国データを基にDavis准教授らが推計)は順に,肺がん(18万6,000例),膵がん(4万例),大腸がん(3万5,000例),乳がん(2万1,000例),肝・胆管がん(2万1,000例)で,計30万3,000例がこれらのがんで亡くなっている。 現段階で,これら5つのがんに対する開発中の治療用ワクチンは90種類ある。 同准教授らは「死亡数の多いがんの方が開発中のワクチン数が少ない。このようなミスマッチは患者にとっては不幸である」と指摘。 「がん医療において,治療用ワクチンの効果を最大限に生かすには,死亡数の多いがんの方にもっと開発の目を向けるべきで,そうすることにより,患者のアウトカムがさらに改善できる可能性がある」と強調し,「治療用ワクチンの開発は死亡率の高さを指標にすべきである」と提案している。 また,今回の知見を受けて「がん領域のワクチン開発は,将来のがん患者のニーズに即していない可能性が示唆された。現在の治療法で平均未満の効果しか得られていないがんに対し,治療用ワクチンが開発されることを望む」とコメントしている。 同准教授らは,5年生存率が平均未満で,年間の新規患者数が平均よりも多いがんは,肺がんと膵がんであると指摘。 「幸いなことに,肺がんと膵がんの患者を対象とした後期の臨床試験がいくつか進行中である。臨床試験と承認に要する標準的な時間を考えると,これらのワクチンの安全性と有効性が確認されれば,2020年かあるいはそれよりも前にこのようなワクチンを用いた治療が可能となるかもしれない」と述べている。 出典 Medical Tribune 2012.3.8 版権 メディカルトリビューン社
by wellfrog4
| 2012-03-13 00:43
| がん
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