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急性下痢症 安易な経験的治療を警告 抗菌薬の投与は慎重に 急性下痢症は,細菌性やウイルス性であっても,ほとんどが自然に治癒するため,経口補水液や輸液剤により水分と電解質を補給するだけで十分な場合が多い。 しかし,シャリテ病院(ベルリン)のHans Jörg Epple,Martin Zeitzの両博士は「重症化することもあるため,検査や治療が必要なケースを見極めなければならない」とDer Internist(2011; 52: 1038-1046)で警告している。 炎症性には重症化のリスク Epple博士らは,急性下痢症患者に対して,まずは便,食事,生活環境,最近の旅行,抗菌薬の服用,免疫抑制療法の既往について詳細な問診を行うよう勧めている。 その際,血便,腹痛もしくはしぶり腹,発熱,腹部の痙攣がないかどうか注意すべきであるとしている。 これらの症状がなく水様性の下痢であれば,非炎症性の下痢である可能性が高く,症状が認められれば炎症性の下痢で,重症化する恐れがあるからだ。 炎症性か否かは便検査でも確認できる。 便中に血液と白血球が認められれば炎症性で,便中に血液,粘液,白血球が混入していなければ非炎症性の下痢と判別される。 また,患者が (1)最近旅行した (2)1週間以上下痢が続いている (3)免疫抑制患者もしくはHIV感染者である —ことが判明した場合は,便培養を行い,病原体を検索する必要がある。 腸運動抑制薬投与は非炎症性が確認されてから Epple博士は治療に関して「感染性下痢症が疑われる症例に対して,安易に経験的治療を行ってはならない」と注意を促している。 例えば,非炎症性下痢であれば,経口補水療法が奏効しなくても腸運動抑制薬を投与すると急速に症状が軽減する可能性があるが,炎症性下痢で赤痢菌,腸管出血性大腸菌(EHEC),Clostridium difficileが原因となっている場合は,腸運動抑制薬を投与すると中毒性巨大結腸症が引き起こされる可能性がある。 そのため同薬は,非炎症性下痢と確認できた場合にのみ投与するとした。 また,カンピロバクター感染の場合は,ノルフロキサシンにより疾患期間をやや短縮することができるが,サルモネラ感染には無効である。 サルモネラ感染の場合,抗菌薬を投与するとかえって同菌の排泄が長期化したり,C. difficile感染リスクが上昇したりする。 EHEC感染では,抗菌薬の投与により死に至ることもある溶血性尿毒症症候群(HUS)を発症するリスクが高まるといわれている。 そのため,経験的治療を考慮するのは, (1)排便の頻度が多い(1日8回を超える) (2)免疫不全 (3)高齢 (4)重大な合併症を来している —のいずれかに該当する重症例に限定すべきであると強調している。 この場合,主にシプロフロキサシンを使用するが,カンピロバクター感染ではシプロフロキサシン耐性が進んでいるため,代替薬としてアジスロマイシン(1日1回500mgを3日間)の使用も考慮する。 その後,便培養で病原体が同定できたら,的を絞った抗菌薬治療を行う。 抗菌薬が適応となるのは, (1)赤痢菌または腸管組織侵入性大腸菌(EIEC)による細菌性大腸炎(シプロフロキサシン) (2)慢性ジアルジア症(メトロニダゾール) (3)アメーバ赤痢(メトロニダゾール,その後,完全駆逐のためにparomomycin 500mg)など。 出典 MT Pro 2011.12.1 版権 メディカルトリビューン社 読んでいただいて有り難うございます。 コメントをお待ちしています。 他にもブログがあります。 ふくろう医者の診察室 http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy (一般の方または患者さん向き) 葦の髄から循環器の世界をのぞく http://blog.m3.com/reed/ (循環器科関係の専門的な内容) 「葦の髄」メモ帖 http://yaplog.jp/hurst/ (「葦の髄から循環器の世界をのぞく」のイラスト版) 井蛙内科/開業医診療録(3)http://wellfrog3.exblog.jp/ 井蛙内科/開業医診療録(2) http://wellfrog2.exblog.jp/ 井蛙内科開業医/診療録 http://wellfrog.exblog.jp/
by wellfrog4
| 2011-12-08 00:19
| 感染症
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