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副鼻腔炎に関する新ガイドライン策定 抗菌薬投与は慎重に ドイツでは最近,学術的医学専門学会連合(AWMF)により副鼻腔炎に対する新ガイドラインが策定された。 副鼻腔炎の病態は多様化し,それに伴い治療も複雑化しているが,今回のガイドラインにより治療の方向性が明確になった。 マンハイム大学病院耳鼻咽喉科のBoris Stuck教授らは,同ガイドラインの中で「急性副鼻腔炎のほとんどはウイルス性であるため,むやみに抗菌薬を全身投与すべきではなく,また細菌性であっても抗菌薬を投与すべき患者は限られている」と指摘。 また,急性,慢性に限らず,適切な保存療法を行えば,手術を回避できることも多いという。 重症度や基礎疾患により判断 同ガイドラインでは,急性副鼻腔炎が明らかに細菌性であっても, (1)副鼻腔炎の症状が重い (2)38.3℃を超える発熱がある (3)症状が次第に悪化している (4)合併症発症の危険が迫っている (5)慢性炎症性肺疾患を有している (6)免疫不全あるいは免疫抑制療法を受けている (7)重篤な基礎疾患または特殊な危険因子を有している —といった患者に限り,抗菌薬を投与すべきとしている。 この場合の第一選択薬はアモキシシリンで,その代替薬としてアミノペニシリン+βラクタマーゼ阻害薬,第2世代経口セファロスポリン系薬,マクロライド系薬,ドキシサイクリン,クリンダマイシンが挙げられている。 ただし,クリンダマイシンは,狭域スペクトル薬である。 こうした抗菌薬を適切に投与すれば,前頭洞の炎症や,眼窩周囲浮腫などの合併症が生じていても,手術を回避できる可能性があるという。 慢性副鼻腔炎では,手術を施行せずに,抗菌薬とステロイド薬を長期間(3週間以上)併用投与するという選択肢もある。 この場合,抗菌薬の第一選択薬は,アミノペニシリン+βラクタマーゼ阻害薬または第2世代セファロスポリン系薬とされている。 ステロイドで鼻ポリープの手術を回避 グルココルチコイドの点鼻スプレーは,急性だけでなく慢性の副鼻腔炎に対しても抗炎症作用を発揮し,症状を軽減させるとして推奨されている。 特に鼻ポリープの患者に有効で,手術の代替療法として,また術後の再発予防として長期投与することがある。 充血緩和薬に関しては,今のところ対照比較試験は実施されていないものの,鼻詰まりを軽減し,自覚症状を改善するという点では支持されている。 ただし,その使用は最長7~10日にとどめるべきである。 抗ヒスタミン薬については,アレルギー性の急性副鼻腔炎と確認された場合のみ使用するよう推奨されている。また,ロイコトリエン受容体拮抗薬のモンテルカストは,複数の試験で鼻ポリポーシスに対する好影響が認められたが,どれも症例数の少ない小規模な試験であったため,一般的に推奨するには時期尚早という。 NSAID不耐症でもCOX-2阻害薬は使用可能 非ステロイド抗炎症薬(NSAID)は,強い疼痛のある患者に対してのみ推奨されている。 副鼻腔炎が同薬不耐症を伴っている場合は,シクロオキシゲナーゼ(COX)-2阻害薬を使用すべきである。 鍼療法は,頭痛がある場合に考慮の対象となる。粘液溶解薬,亜鉛製剤,ビタミンC製剤,エキナセア製剤,ホメオパシー治療薬の使用は推奨できないとされている。 一方,化膿性でない急性副鼻腔炎に対しては,複数の試験で,ミルトル(ギンバイカの精油などに含まれる成分),シネオール(ユーカリ属の精油などに含まれる成分),ブロメライン(パイナップルに含まれる蛋白質分解酵素)により症状が軽減することが証明されており,また細菌性の急性副鼻腔炎では,基礎治療薬にSinupret®(さまざまな薬用植物のエキスを含む製剤)を追加で投与すると,治療効果が上がったとの報告もある。 鼻洗浄や高張緩衝液スプレーの使用は,慢性副鼻腔炎の症状緩和に有効であるとして推奨されている。42~45℃の暖かい蒸気を吸入させる方法でも症状の緩和が期待できる。 一方,芳香性オイルの吸入については,臨床効果は確認されていない。 急性に頭蓋内合併症,眼窩内合併症,セプシスを来した場合は手術の適応となる。 一方,慢性の場合はできる限り保存療法から開始し,症状が全く改善しない,あるいは一時的な改善しか見られない場合に手術を施行する。 その際は,機能的内視鏡下副鼻腔手術(FESS)が第一選択となるとしている。 出典 Medical Tribune 2011.11.10 版権 メディカル・トリビューン社
by wellfrog4
| 2011-11-16 00:32
| 耳鼻咽喉科
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