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最近の医学記事を読んで思うことは、糖尿病に関する記事が多いことです。 一昨年末以来のインクレチン関連薬の国内発売が大いに拍車をかけています。 きょうは、日本べーリンガーインゲルハイムが製造販売し,日本イーライリリーと共同販促を行うDPP-4阻害薬リナグリプチン(同トラゼンタ)で勉強しました。 7月1日に製造販売承認されたDPP-4阻害薬です。 同日に、武田薬品工業DPP-4阻害薬アログリプチン(商品名ネシーナ)とチアゾリジン薬ピオグリタゾン(同アクトス)の配合剤(同リオベル配合錠)も製造販売承認されました。 高度腎機能障害の2型糖尿病患者でリナグリプチンの有効性と安全性を確認 7月1日に承認されたDPP4阻害薬のリナグリプチンは胆汁排泄型であることが特徴で、腎機能が低下している患者においても用量調節は不要とされる。 Texas Institute for Kidney and Endocrine DisordersのLance Sloan氏らが実施した無作為化二重盲検第3相試験の結果、高度腎機能障害を有する2型糖尿病患者におけるリナグリプチンの有効性と安全性が確認され、結果が6月に米サンディエゴで開催された米国糖尿病学会(ADA2011)で報告された。 対象はHbA1c 7.0〜10%の2型糖尿病かつ、糸球体ろ過量(GFR)30mL/分/1.73m2未満の高度腎機能障害を有する患者。 リナグリプチン5mg/日投与群(n=68)とプラセボ投与群(n=65)の2群に分け、12週後の血糖改善効果や低血糖発現率などを比較検討した。 試験開始前から使用していた糖尿病治療薬(インスリン含む)は継続することとした。 ベースラインの平均HbA1cは両群ともに8.2%、BMIはリナグリプチン群32.3kg/m2、プラセボ群31.7 kg/m2、推定GFR(MDRD式)はリナグリプチン群22.1mL/分、プラセボ群25.1mL/分だった。 両群の年齢や罹病期間にもほとんど差はなかった。 主要評価項目である12週後のHbA1cの変化量は、プラセボ投与群で-0.18(n=62)だったのに対し、リナグリプチン群(n=66)で -0.76。 リナグリプチン群において有意な低下を認めた(P=0.0001)。 さらに、HbA1c≧9.0%の血糖コントロール不良の患者に限ると、 HbA1cの変化量はプラセボ群で-0.28(n=13)、リナグリプチン群(n=11)で-1.46となり、やはりリナグリプチン群で有意な低下を認めた(P=0.0021)。 12週の間に何らかの有害事象を報告した患者の割合は、リナグリプチン群で85.3%、プラセボ群で70.8%だった。 そのうち、低血糖の発現率はリナグリプチン群で48.5%、プラセボ群で26.2%だった。 リナグリプチン群で低血糖発現率が高かったことについて、Sloan氏らはリナグリプチン群の97%が前治療であるインスリンもしくはスルホニル尿素(SU)薬の投与を継続していた点を指摘。 「ベースの治療を変更しなかったことによると考えられる」と説明した。 既にわが国では、SU薬にDPP4阻害薬を追加する際にはSU薬を減量するよう、「インクレチン(GLP1受容体作動薬とDPP4阻害薬)の適正使用に関する委員会」が勧告しており、新薬であるリナグリプチンについても、同様の注意が必要とみられる。 両群の平均推定GFRおよび平均血中カリウム濃度は12週を通じて一定だったほか、ハイリスクの集団であるにもかかわらず心血管死の報告数は各群1人と少なかった。 これらの結果からSloan氏らは、「高度腎機能障害を有する2型糖尿病患者において、リナグリプチンは有用な治療選択肢となり得る」と結論している。 高用量メトホルミンとの併用で、血糖低下作用はグリメピリドに劣らず ADA 2011では、高用量メトホルミンを使用中の2型糖尿病患者において、リナグリプチンの併用療法がグリメピリドの併用療法に劣らない血糖改善効果を持つことも示された。 無作為化二重盲検比較試験の結果で、ドイツ・チュービンゲン大学病院のBaptist Gallwitz氏らが発表した。 対象は、メトホルミン1500mg/日以上を10週以上投与していた2型糖尿病患者。 リナグリプチン5mg/日追加投与群(n=776)、グリメピリド 1〜4mg/日追加投与群(n=775)の2群に無作為に分け、約2年間追跡した。 主要評価指標は104週後のベースラインからのHbA1cの変化量とし、グリメピリド追加群の変化量とリナグリプチン追加群の変化量の差が「片側検定の95%信頼区間の上限が0.35%を超えない場合」を非劣性と設定した。 ベースラインの平均HbA1cは両群ともに7.7%、平均BMIはリナグリプチン追加群30.2kg/m2、グリメピリド追加群30.3kg/m2だった。 年齢や罹病期間などのほかの患者背景も両群間でほとんど差がなかった。 104週後のHbA1cのベースラインからの変化量は、リナグリプチン追加群(n=764)で-0.16%、グリメピリド追加群(n=755)で -0.36%だった。 HbA1cの変化量の差は0.20%(95%信頼区間0.11-0.29)で、95%信頼区間の上限が非劣性マージンの0.35%に達しなかったことから、グリメピリドに対するリナグリプチンの非劣性が確認された。 一方、追跡期間中に1回以上、明らかな低血糖(血糖値70mg/dL以下)を生じた患者の割合は、グリメピリド追加群で36.1%だったのに対し、リナグリプチン追加群では7.5%で、リナグリプチン追加群が有意に少なかった(P<0.0001)。 さらに、2年後の体重はグリメピリド追加群で増加したのに対し、リナグリプチン追加群では減少しており、両群の変化量の差は2.9kgだった(P<0.0001)。 104週間の追跡期間中に複合心血管イベント(心血管死、心筋梗塞、脳卒中、不安定狭心症による入院)を起こしたのは、グリメピリド追加群で26人、リナグリプチン追加群で12人だった。 グリメピリド追加群に対するリナグリプチン追加群の複合心血管イベントの相対リスクは0.46(95%信頼区間0.23-0.91、P=0.02)だった。 これらの結果から Gallwitz氏らは、「メトホルミンで血糖コントロール不十分な患者に対するリナグリプチン併用は、グリメピリド併用と同等の長期的な血糖改善効果を持つと考えられた。 ただし、リナグリプチン併用療法ではグリメピリド併用療法に比べ低血糖の発生が約5分の1で、体重増加を来しにくく、心血管イベントの相対リスクが約50%と、より安全であることが示唆された」と結論した。 リナグリプチンは、2011年5月に米国で承認。 わが国でも商品名トラゼンタとして2011年7月1日に日本べーリンガーインゲルハイムが製造販売承認を取得している。 他の経口血糖降下薬との併用については、現時点では効能に含まれていない。 出典 NM online 2011.7.22 版権 日経BP社 読んでいただいて有り難うございます。 コメントをお待ちしています。 他にもブログがあります。 ふくろう医者の診察室 http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy (一般の方または患者さん向き) 葦の髄から循環器の世界をのぞく http://blog.m3.com/reed/ (循環器科関係の専門的な内容) 「葦の髄」メモ帖 http://yaplog.jp/hurst/ (「葦の髄から循環器の世界をのぞく」のイラスト版) 井蛙内科/開業医診療録(3)http://wellfrog3.exblog.jp/ 井蛙内科/開業医診療録(2) http://wellfrog2.exblog.jp/ 井蛙内科開業医/診療録 http://wellfrog.exblog.jp/ 「井蛙」内科メモ帖 http://wellfrog.exblog.jp/ (内科関係の専門的な内容)
by wellfrog4
| 2011-07-28 00:09
| 糖尿病
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