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鍵はDPP4阻害薬とビグアナイド(その1) 百花繚乱の経口薬をどう使いこなす? DPP4阻害薬が急速に普及しつつある。 肥満患者へのビグアナイド薬の評価も確立してきた。 経口血糖降下薬の選択肢が増えた今、個々の患者の病態に合った薬剤を選ぶことがより一層、求められる。 この十数年で経口血糖降下薬(以下、経口薬)の選択肢は一気に増えた。患者の病態に合わせて薬剤の組み合わせをきちんと考えることが、これまで以上に求められるようになっている。 2型糖尿病患者は年々増加しており、今や糖尿病診療を専門としないプライマリケア医でも、その診療に積極的に関わる必要が出てきた。 文字通り“百花繚乱”の経口薬を、どう使い分ければいいのだろうか。 分泌不全か抵抗性かを判別 経口薬による治療を開始する際は、患者の耐糖能障害の主要因が、インスリン分泌不足とインスリン抵抗性増大のどちらにあるのかを把握することがポイント。 そうすれば、病態に合わせた薬剤選択の道筋は見えてくる。 現在わが国で使われている6種類の経口薬は、主たる作用によって「インスリン分泌促進系」と「インスリン抵抗性改善系」の2つのカテゴリーに大別できる(図1)。 図1 経口の糖尿病治療薬の位置付けと代表的薬剤(取材を基に編集部で作成) (*クリックすると拡大表示されます) 2型糖尿病の初期治療においては、まずどちらかのカテゴリーの薬剤を治療の軸に据え、コントロール状態や肝・腎機能、年齢などを加味しながら、各薬剤をバランスよく組み合わせていくというのが基本的な考え方。 その際、治療効果に加え服薬コンプライアンスやコスト、エビデンスの有無も勘案する必要がある。 インスリン分泌能や抵抗性の程度を把握するには、血中CペプチドやHOMA-Rといった検査が有用だ。 だが、検査を行わなくても、体重指数(BMI)を目安にある程度、予想することができる。 一般に、やせ型ではインスリン分泌不足が、肥満型ではインスリン抵抗性が病態の主体と考えられるためだ。 わが国の2型糖尿病患者には、やせ型でインスリン分泌不全が主体の病態が多いとされ、従来はスルホニル尿素(SU)薬や、速効型インスリン分泌促進薬(グリニド薬)、αグルコシダーゼ阻害薬(αGI)がよく使われてきた。 ここに新たに加わったのが、ジペプチジルペプチダーゼ4(DPP4)阻害薬という選択肢。 新しい作用機序を持つ経口薬として関心が高い同薬は、グルカゴン様ペプチド1(GLP1)の血中濃度を維持することで、膵β細胞からのインスリン分泌を促進する。 高血糖のときのみインスリン分泌を促すため、単剤では低血糖を起こしにくいのが特徴だ。 現時点では、薬剤選択のアルゴリズムは専門医によってまちまちだが、彼らがどのような点に着目してこれらの薬剤を使い分けているのか。 軽症では食後高血糖に焦点 インスリン分泌不全が主体のやせ型、かつHbA1c 8.0%(JDS値)未満といった軽中等症の患者に対して、αGI、グリニド薬、DPP4阻害薬を第1選択薬としている医師がいる(図2)。 図2 やせ型かつ軽中等症(HbA1c8.0%未満)の2型糖尿病に対する初期治療の一案 2〜3カ月ごとに血糖コントロール目標に達しなければ、次のステップを考慮する。 糖尿病の発症過程では、まず食後血糖が高値を示し、進行すると空腹時血糖も高くなる。 より軽症の患者ほど、空腹時血糖よりも食後高血糖が介入すべきポイントとなる。 そこで、食後高血糖を効果的に下げられる、これら薬剤を選ぶわけだ。 中でも、高齢者や認知症のある患者では、低血糖回避を重視し、DPP4阻害薬を選ぶという考え方である。 高齢者は低血糖に気づきにくく、また、低血糖が認知症を進行させる可能性も示唆されているからだ。 一方、比較的若い患者には、より長期の安全性が確立しているαGIやグリニド薬を優先する。 単剤での治療を2〜3カ月行ってもHbA1cが7.0%未満に達しない場合、グリニド薬またはαGIで治療を始めた患者は両薬剤の併用を、DPP4阻害薬で始めた患者は、少量のSU薬との併用を考慮する。 進行例なら最初から併用 やせ型でインスリン分泌不全がより進行した、HbA1cが8.0%以上といった患者に対してはどうだろうか。 インスリン分泌促進作用を期待し、グリニド薬とαGIの併用、もしくは少量のSU薬による治療を第1選択とする。 今年4月に製造販売承認を取得したミチグリニドとボグリボースの配合剤も選択肢に挙がる。 1〜2カ月たってもコントロールが改善しない場合は、SU薬とαGI、あるいはSU薬とDPP4阻害薬との併用を考慮する。 従来の経口薬併用療法を行ってもHbA1cが8%前後から下がらず、インスリン導入を考慮するような患者も少なくない。 DPP4阻害薬は、このような患者に対して、あと一段、HbA1cを下げることができる薬剤であり、SU薬の“引き立て役”としての効果が期待できる。 ただし、特にやせ型でHbA1c高値の場合は、早期にインスリン導入を考慮すべき。 このような症例に対する経口薬治療は、インスリン導入への動機付けのための“つなぎ”である。 「DPP4+SU」はSU薬を減量 複数の経口薬を併用する際は、低血糖の発現に十分な注意が必要だ。 中でもインスリン分泌促進薬であるSU薬とDPP4阻害薬の併用については、2009年12月のシタグリプチン発売後、主に高齢者で、SU薬へのDPP4阻害薬の追加投与によって重症低血糖を引き起こしたケースが相次いで報告された。 そのため、SU薬をベースとする治療で良好なコントロールが得られない場合、DPP4阻害薬を追加する際にはSU薬を減量するよう、糖尿病専門医からなる「インクレチン(GLP1受容体作動薬とDPP4阻害薬)の適正使用に関する委員会」が勧告している。 特に65歳以上の高齢者や血清クレアチニン1.0mg/dL以上の軽度腎機能低下患者では注意が必要だ。 同勧告では、グリメピリドなら2mg/日以下、グリベンクラミドは1.25mg/日以下、グリクラジドは40mg/日に減じることを求めている。 もっとも、SU薬とDPP4阻害薬併用時の用量調節の意味は、低血糖回避に限ったことではない。 両薬剤の併用によりSU薬を減量しても、血糖の改善が期待できる点にある。 SU薬を減量できる背景として、DPP4阻害薬のインスリン分泌促進作用やグルカゴン抑制作用が考えられる。また、SU薬の減量により空腹感が減り、食事療法の効果が高まることもある。 このように、DPP4阻害薬への期待は高いが、万能薬というわけではない。 従来の経口薬ではコントロール不良だった症例に対しても、DPP4阻害薬は高い効果がある。 とはいえ、食事・運動療法が不十分だったり、飲酒量が減らせない患者では、DPP4阻害薬でコントロールが良好になっても、数カ月後に悪化することもある。 経口薬治療と並行して行う生活習慣是正が重要である。 出典 NM online 2011.6.13 版権 日経BP社 読んでいただいて有り難うございます。 コメントをお待ちしています。 他にもブログがあります。 ふくろう医者の診察室 http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy (一般の方または患者さん向き) 葦の髄から循環器の世界をのぞく http://blog.m3.com/reed/ (循環器科関係の専門的な内容) 「葦の髄」メモ帖 http://yaplog.jp/hurst/ (「葦の髄から循環器の世界をのぞく」のイラスト版) 井蛙内科/開業医診療録(3)http://wellfrog3.exblog.jp/ 井蛙内科/開業医診療録(2) http://wellfrog2.exblog.jp/ 井蛙内科開業医/診療録 http://wellfrog.exblog.jp/ 「井蛙」内科メモ帖 http://wellfrog.exblog.jp/ (内科関係の専門的な内容)
by wellfrog4
| 2011-07-05 00:33
| 糖尿病
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