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「第45回糖尿病学の進歩」の記事で勉強しました。 スルホニル尿素(SU)薬は日本で最も汎用されている経口血糖降下薬であり,第二,第三世代が登場し選択肢も増えている。 大阪市立大学大学院代謝内分泌病態内科学の絵本正憲准教授は, SU薬の基本特性,臨床エビデンスおよびインクレチン関連薬との併用について概説し,作用特性と膵外作用に注目して使い分けることが望ましいと述べた。 グリクラジド,グリメピリドを中心に SU薬の作用特性として,グリベンクラミドとグリメピリドはSU受容体(SUR)への親和性が高く血中半減期は短い,グリクラジドはSURへの親和性が低く血中半減期は長いとされている。 両薬はベンズアミド骨格あるいはその類似骨格を有するため,β細胞のSUR1のSU結合部位だけでなくベンズアミド結合部位とも結合する。 さらに心筋細胞のSUR2のベンズアミド結合部位にも親和性を有するため,心筋保護作用の1つである虚血プレコンディショニングを抑制することが懸念されている。 しかし現時点では,SU薬が心血管疾患へ悪影響を及ぼす明らかなエビデンスは認められていない。 SU薬は臨床エビデンスについては臨床で長期間使用されてきた経験と実績があるが,大規模臨床研究の結果,迅速かつ確実に血糖低下作用を示すことが報告されている。 例えば,UKPDSの追跡調査UKPDS80では,SU薬による早期の厳格な血糖コントロールが細小血管障害だけでなく大血管障害も抑制することが示され,これはlegacy effectとして認識されている。 日本の長期観察研究では,グリクラジドがグリベンクラミドに比べ二次無効あるいはインスリン治療移行までの期間を延長した。 このグリクラジドについて見ると,β細胞作用に加え膵外作用を有し,網膜内の白血球集積抑制作用により前増殖網膜症の発現率を低下させ,LDLの抗酸化作用により動脈硬化の進展を抑制する。 グリメピリドも膵外作用を有し,グリベンクラミドに比べ少ないインスリン分泌刺激で同程度の血糖低下作用を示すことが報告されている。 これは,主に骨格筋レベルでの糖取り込み率の改善,長期投与による肝での糖取り込み率改善によると考えられている。 さらに,グリベンクラミドと同程度にHbA1c値が改善したときの低血糖発現率は3~4割低いことも報告されている。 また,インスリン抵抗性改善機序の1つとして,脂肪細胞でのPPARγの部分的・直接的アゴニスト作用が示唆されている。 絵本准教授らが,2型糖尿病患者に3カ月間グリメピリド初回治療を行ったところ,アディポネクチン改善程度とHDLコレステロールあるいはHbA1c値の改善程度に相関関係が認められた。 インクレチン関連薬とSU薬の併用については,重篤な低血糖の発現が問題であるが,同准教授らの検討で,併用により予測以上に血糖値が低下するケースの存在や,低血糖発現頻度の上昇が確認された。 以上から,同准教授はSU薬の適切な使用法として「各SU薬のHbA1c値低下作用に差はないことから,作用特性や膵外作用に着目して,グリクラジドあるいはグリメピリドを中心に使い分けるのが望ましい。適切な使用法としては,経口剤の選択肢が増えてきたので,少量・分1で開始して徐々に増量し,最高用量の半分程度・分2ぐらいまでとするのがよいのではないか」とまとめた。 出典 Medical Tribune 2011.5.26 版権 メディカル・トリビューン社
by wellfrog4
| 2011-06-18 00:12
| 糖尿病
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