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~インクレチン関連薬~ 肥満の有無別にそれぞれの特性を生かし選択 インクレチン関連薬には,glucagon-like peptide(GLP)-1とglucose-dependent insulinotropic polypeptide(GIP)の活性体を末梢血濃度で2~3倍に増やすdipeptidyl peptidase(DPP)-4阻害薬と, GLP-1の血中濃度にして約10倍程度の作用となるGLP-1受容体作動薬がある。 秋田大学大学院内分泌・代謝・老年内科学の成田琢磨准教授は,これらの2型糖尿病患者に対する臨床特性を示し,肥満(インスリン抵抗性)の有無で分けた使い方を提示した。 非肥満患者ではDPP-4阻害薬で食後高血糖を確実に抑制 DPP-4阻害薬は低血糖を生じにくく,1日1~2回の内服でHbA1c値を1%弱低下させるといわれている。 そこで1年間血糖治療薬〔75%以上がスルホニル尿素(SU)薬〕の変更がない2型糖尿病患者57例を対象にシタグリプチンを併用した。 その結果,HbA1c値(JDS値,以下同)は併用開始時8.40%が併用3カ月後には7.11%に低下した。 また,併用開始時HbA1c値と3カ月後のHbA1c値低下は強相関を示し,開始時のHbA1c値が10%を超える高血糖症例でも3%以上低下する例があり,かなりの高血糖まで効果が期待できることが示された。 しかし,併用開始時のHbA1c値が低いほど6.5%未満達成率が高かったことから,やはりDPP-4阻害薬も早期からの開始が良好な血糖コントロールにつながると考えられた(the earlier, the better)。 ただし,高齢者,腎機能低下患者での大量SU薬との併用は,早期に低血糖が頻発し問題となったことから,SU薬は少量にして併用するのが原則である。 食後高血糖是正の観点からは,αグルコシダーゼ阻害薬(α-GI)との併用が考えられる。 食事負荷試験による血糖値の推移を見たところ,DPP-4阻害薬は食後1時間から次の食前にかけて血糖値を抑制し,α-GIは食後30分から1時間をピークに抑制し,自験例でも併用で食後血糖値はさらに低下した。 α-GIは食事負荷後の血漿GLP-1活性体・総量とも増加させ,過栄養時の脂肪蓄積を助長する可能性のある血漿GIP総量を減少させる(Narita T, et al. Diabet Med 2009; 26: 187-188)。 DPP-4阻害薬とα-GIの併用はGLP-1活性体の増加に関し相加的とする報告がある(Aoki K, et al. Endocr J 2010; 57: 673-677)。 α-GIはGIP分泌抑制によると示唆される体重減少効果が認められたことから,活性型GIPを上昇させるDPP-4阻害薬との併用は肥満患者には好適な組み合わせと考えられた。 GLP-1受容体作動薬については,GLP-1の薬理作用(血中濃度にして1けた上のレベル)に相当し,DDP-4阻害薬を上回る。 そこで,厳格な食事療法の上にSU薬とα-GIの併用でも食前血糖値が170mg/dLを超え,従来ではインスリンを必要とするような症例に対してα-GIをリラグルチドに切り替えたところ,血糖値の著明な改善が認められた。内因性インスリンが保たれている症例では,インスリンを離脱できた症例もある。 また,日本人ではエキセナチドの5μg /日と10μg/日では,HbA1c値の低下効果に差はないが,体重減少効果は10μg/日の高用量群だけで1.5kgの減少が認められ,用量と効果の発現の関係として興味深い。 これらを踏まえ,成田准教授は「非肥満患者では初期には食後高血糖が主体であることから,DPP-4阻害薬で食後高血糖を確実に抑え,α-GIや日本人の非肥満患者でも効果が認められるメトホルミンとの併用で相加効果を図るのが望ましい。 一方,肥満患者では高インスリン血症をできる限り抑制したいので,食事・運動療法の上でα-GIとメトホルミンの併用を基本として体重抑制を図り,次いでチアゾリジン薬を考慮する」とした。 さらに「これらが無効な場合は高血糖時のみインスリンを刺激するDPP-4阻害薬で食後血糖を抑えるのが望ましい。ただ,GLP-1受容体作動薬は注射剤ではあるが食欲を抑制することから,肥満患者に初期から使用することも選択肢の1つとなりうる」と付け加えた。 出典 Medical Tribune 2010.5.26 版権 メディカル・トリビューン 他にもブログがあります。 ふくろう医者の診察室 http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy (一般の方または患者さん向き) 葦の髄から循環器の世界をのぞく http://blog.m3.com/reed/ (循環器科関係の専門的な内容) 「葦の髄」メモ帖 http://yaplog.jp/hurst/ (「葦の髄から循環器の世界をのぞく」のイラスト版) 井蛙内科/開業医診療録(3)http://wellfrog3.exblog.jp/ 井蛙内科/開業医診療録(2) http://wellfrog2.exblog.jp/ 井蛙内科開業医/診療録 http://wellfrog.exblog.jp/ 「井蛙」内科メモ帖 http://wellfrog.exblog.jp/ (内科関係の専門的な内容)
by wellfrog4
| 2011-06-17 00:10
| 糖尿病
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