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この度の東北地方太平洋沖地震により被災されました方々に、心よりお見舞い申し上げます。 犠牲になられた方々、そしてご遺族の皆様に対し、深くお悔やみを申し上げます。 また、福島第一原発事案(事故)で避難中の方々、そして計画停電中の首都圏の方々にお見舞い申し上げます。 また、被災者支援や原発復旧作業などの災害対策に全力を尽くしてみえる皆様に敬意を表します。 2型糖尿病成人患者 網膜症が死亡リスクの上昇と関連 女性では微小血管障害も重要 トゥルク大学(フィンランド・トゥルク)内科のAuni Juutilainen博士らは,2 型糖尿病の男性患者425例と女性患者399例を18年間追跡した研究から,網膜症が2 型糖尿病の成人患者の死亡リスクの上昇と関連していることがわかったとDiabetes Care(2007; 39: 292-299)に発表した。 さらに,男女の増殖性網膜症と女性患者の背景糖尿病網膜症は,全死亡,心血管疾患(CVD)による死亡,冠動脈性心疾患(CHD)による死亡の予測因子であることが明らかになった。 独立した危険因子 Juutilainen博士は「今回の知見から,2 型糖尿病患者の網膜症と死亡リスクの関連性は,従来の一連の危険因子〔現在の喫煙,高血圧,総コレステロール,HDLコレステロール(HDL-C),糖尿病の血糖管理,糖尿病の罹病期間,蛋白尿〕とは独立していることが明らかになった。 このことから,CVDの従来のリスク評価に含まれている疾患経路のほかに,糖尿病に伴う微小血管障害と大血管症に共通する背景経路の存在が示唆される」と述べている。 過去の住民ベースの研究から,微小血管合併症は 2型糖尿病患者のCVD死亡を予測することがわかっている。 また,複数の研究からCHDの発現に至る微小血管の変化過程は,特に女性患者で非常に重要であることが示唆されているが,これらの研究は性差に関する適切な疫学的データが大幅に欠落している。 同博士らは,過去の疫学研究の知見と照合して今回の知見を考察した結果,「女性は男性よりも大血管疾患の発現には微小血管性機序が重要であることがわかった。 さらに最近の臨床研究から,微小血管レベルの血管障害が,男性よりも女性でCHDの発症機序には重要であることを示すエビデンスが得られた」と結論している。 被験女性の増殖性網膜症の全死亡に対するハザード比(HR)は2.92,CVD死亡に対しては3.17,CHD死亡に対しては4.98であった。 女性の背景糖尿病網膜症の全死亡に対するHRは1.61で,CVD死亡に対しては1.71,CHD死亡に対しては1.79であった。 一方,男性の増殖性網膜症の全死亡に対するHRは3.05,CVD死亡に対しては3.32,CHD死亡に対しては2.54であった。 また,男性の背景糖尿病網膜症の全死亡に対するHRは1.34,CVD死亡に対しては1.30,CHD死亡に対しては1.18であった。 調整後もHRに影響なし 全被験者とも試験開始前時にCVDに罹患していなかった。網膜症は眼底検査に基づいて評価された。 高血糖,糖尿病罹病期間,高血圧,脂質異常症,肥満の調整は,死亡に対する網膜症のHRに著しい影響を及ぼさなかった。 しかし,特記すべき点として,過去の研究から個々の危険因子は糖尿病網膜症の発現と進行の両方に関連していることが実証されている。 今回の研究で網膜症を発症した男性患者では発症しなかった男性患者と比べて, (1)喫煙量が少ない (2)インスリン療法を受ける頻度が高い (3)肥満度が低い (4)HDL-C値が高い (5)トリグリセライド値が低い (6)尿蛋白値が高い (7)クレアチニン・クリアランス推定値が低い (8)血漿インスリン値が低い?HbA1cが高い (9)糖尿病の罹病期間が長い −という特徴が見られた。 一方,網膜症を発症した女性患者は発症しなかった女性患者と比べて, (1)インスリン療法を受ける頻度が高い (2)収縮期血圧が高い (3)尿蛋白値が高い (4)血漿インスリン値が低い (5)糖尿病の罹病期間が長い ―という傾向を示した。 以前の研究でも関連示唆 今回の論文では,関連研究がいくつか引用されている。 2 型糖尿病患者2,103例を5年間追跡した研究(Targher G, et al. Diabetes Care 2006; 29: 1178とTargher G, et al. Diabetes 2005; 54: 3541-3546)から,「網膜症は2型糖尿病患者のCVDリスクの若干の増加と関連しており,将来的な心血管イベントを予測する」との結論が導かれている。 1型または2型糖尿病患者3,711例を5年間追跡した研究(Cusick M, et al. Diabetes Care 2005; 28: 617-625)から,「2型糖尿病患者の微小血管疾患と腎症,ニューロパシー,網膜症,視力の悪化レベルは,試験開始前のその他の危険因子に対する調整後も,漸進的な死亡リスクの増加と関連している」との結論が得られた。 さらに,個々の合併症が悪化するにつれて,死亡リスクが上昇することが明らかになった。 世界保健機関(WHO)が行った国際的な研究(Fuller JH, et al. Diabetologia 2001; 44: S54-S64)において,複数国の1型と2型糖尿病患者4,743例を12年間追跡したところ,「網膜症の存在は心血管疾患死,心筋梗塞と脳卒中の罹患率に関連している」という結論が導かれた。 2型糖尿病患者1,370例を16年間追跡した研究(Klein R, et al. Archives of Ophthalmology 1999; 117: 1487-1495)では,年齢と性の調整後,網膜症と視力障害は全死亡,虚血性心疾患死,脳卒中死と関連していることが明らかにされた。 網膜症の重症度は,全死亡と脳卒中死と関連していた。 2型糖尿病患者1,059例を7年間追跡した研究(Miettinen H, et al. Diabetes Care 1996; 19: 1445-1448)では「試験開始前の増殖性網膜症は,その他の心血管危険因子に対する調整後もCHDイベントリスクと関連していた」としている。 ハーバード大学(ボストン)ジョスリン糖尿病センターのBen-Bo Gao博士らによる別の関連研究(Nature Medicine 2007; 13: 181-188)から,硝子体に存在する蛋白質についてこれまでで最も完全な一覧表が作成され,糖尿病網膜症患者の眼内血管漏出に重要な役割を果たしている可能性がある一連の蛋白質が同定された。 同博士らの研究から,糖尿病網膜症患者は硝子体の細胞外炭酸脱水酵素(CA)-Iの濃度が上昇していることがわかった。 この知見から,網膜出血と赤血球溶解が糖尿病性硝子体のプロテオームに寄与していることが示唆される。 血中亜鉛濃度の低下もリスクに 一方,トゥルク大学内科のMinna Soinio博士らがDiabetes Care(2007; 30: 523-528)に発表した新しい研究から,血中亜鉛濃度の低下は,2 型糖尿病患者のCHDイベントの独立した危険因子であることが明らかになった。 この研究は45〜64歳の2型糖尿病患者1,059例(平均罹病期間8年)を対象にした。 試験開始前の血中亜鉛濃度が14.1µmol/L以下であった患者は,同濃度を超えていた患者と比べて,CHDによる死亡リスクが高くなっていた(P=0.001)。 致死性心筋梗塞と非致死性心筋梗塞リスクは,それぞれ30.5%と22.0%であった(P=0.005)。 コックス回帰分析から,交絡変数に対する調整後も,血中亜鉛濃度の低下はCHD死亡と有意に関連(リスク比1.7,P=0.002)しているだけでなく,あらゆるCHDイベントと有意に関連(リスク比1.37,P=0.030)していることがわかった。 出典 Medical Tribune 2007.6.7 版権 メディカル・トリビューン社 他にもブログがあります。 ふくろう医者の診察室 http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy (一般の方または患者さん向き) 葦の髄から循環器の世界をのぞく http://blog.m3.com/reed/ (循環器科関係の専門的な内容) 「葦の髄」メモ帖 http://yaplog.jp/hurst/ (「葦の髄から循環器の世界をのぞく」のイラスト版) 井蛙内科/開業医診療録(3)http://wellfrog3.exblog.jp/ 井蛙内科/開業医診療録(2) http://wellfrog2.exblog.jp/ 井蛙内科開業医/診療録 http://wellfrog.exblog.jp/ 「井蛙」内科メモ帖 http://wellfrog.exblog.jp/ (内科関係の専門的な内容)
by wellfrog4
| 2011-04-21 00:00
| 糖尿病
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