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「第44回糖尿病学の進歩」の記事で勉強しました。 ~外来インスリン導入~ SU薬継続と基礎インスリンが重要 2型糖尿病患者にとって最適な時期にインスリン治療を開始するには,外来診療でのインスリン導入を普及させていく必要がある。 大阪市で開かれた第44回糖尿病学の進歩(世話人=和歌山県立医科大学臨床検査医学・三家登喜夫教授)のレクチャー「SU薬2次無効:2型糖尿病の外来インスリン導入」(座長=神戸大学大学院老年内科学分野・永田正男准教授)で順天堂大学内科学・代謝内分泌学の弘世貴久准教授は,外来でのインスリン治療の普及のための課題と解決策について述べ,経口糖尿病薬を継続しながらのインスリン導入や基礎インスリンの重要性を指摘した。 インスリン導入後もSU薬を継続 外来診療でのインスリン導入には,入院での導入とは異なる配慮が必要となる。 スルホニル尿素(SU)薬は日本人に最も頻用されている経口糖尿病治療薬だが,入院での導入はインスリン開始とともに中止されるのが主流となっている。 弘世准教授はインスリン導入当初の血糖コントロールの変動や低血糖の回避に,SU薬を継続して併用することが有用だと指摘した。 少量のSU薬を継続しながら,極少量の超速効型インスリンを開始し,増量やメトホルミンで調整して,必要に応じて基礎インスリンを導入することで,有効な治療成績が得られる。 同准教授らの検討では,SU薬服用患者に,SU薬を継続しながら朝食前1回目の混合型インスリンを投与し,HbA1Cが7.0%未満に達しなかった患者にのみ夕食前に2回目の混合型インスリンを投与すると,SU薬継続例では順調にHbA1Cのコントロールが改善するが,SU薬中断例では一時的にHbA1Cが悪化すること,中断後急速にインスリンが増量するにもかかわらず,HbA1Cのコントロールが悪化することなどが明らかにされている。 外来診療では,インスリン導入早期の変動に合わせた的確なインスリン増量は困難であり,急激な血糖変動や低血糖を回避するために,インスリン導入後,ある程度,血糖が安定するまではSU薬を継続し,その後,ゆっくりと減量あるいは離脱するのが望ましい。 また,SU薬の継続は,インスリン注射回数の減少にもつながる。 基礎インスリンが血糖を安定化 英国で行われたインスリン導入の比較試験Treating to Target in Type 2 Diabetes試験(4Tスタディ)ではSU薬などの経口糖尿病薬でコントロール不十分の2型糖尿病患者を対象に, (1)超速効型インスリン1日3回注射群 (2)2相性インスリン1日2回注射群 (3)持効型インスリン1日1~2回注射群 ―の3群で,経口糖尿病薬を継続しながら1年間,同じ治療を用量調節して継続した。 その結果,超速効型3回注射群と2相性2回注射群の血糖コントロールにはあまり差がなく,持効型1回注射群でのコントロールが最も悪いこと,低血糖の頻度は超速効型3回注射群が最も多く,2相性2回注射群,持効型注射群の順に減っていくことが報告された。 さらに,1年後にHbA1Cが6.5%未満に達しなかった患者を対象に,超速効型3回注射群と持効型注射群では治療内容を基礎/ボーラス療法にステップアップ,2相性2回注射群は超速効型インスリンを昼食前1回追加し,2年間追跡すると,最終的なHbA1C 7.0%未満達成率,HbA1C 6.5%未満達成率が,基礎/ボーラス療法に変更した2群で有意に高いことも示された。 この結果からは,超速効型3回注射または持効型1回注射を開始して,基礎/ボーラス療法にステップアップする方法が血糖コントロールに加え経過を通して低血糖頻度が低いことから最良と考えられると報告されている。 一方,超速効型3回注射で開始した群の低血糖頻度は,第一段階が終了するまでの最初の1年は圧倒的に高かったが,基礎インスリンの導入を開始すると劇的に減少した。 このことから,弘世准教授は「追加インスリンの3回注射に固執するよりも,上手に基礎インスリンを用いて4回注射を行ったほうが,安全かつ安定した血糖コントロールが得られることがわかる」と説明した。 同准教授らの検討でも,最初から基礎インスリンが導入される混合型インスリン(基礎インスリン50%+追加インスリン50%)投与の3回注射と超速効型3回注射+SU薬を比較したところ,両者は血糖コントロールの改善は同等だが,前者のほうが後者よりも低血糖の頻度が低く,基礎インスリンが血糖の安定化に大きく寄与することが示唆された。 十分かつ適切な基礎インスリンを さらに,弘世准教授は「十分量の基礎インスリンを用いることが,低血糖の回避に加え良好な血糖コントロールに重要である」と述べた。 持効型を含む4回注射を行っている2型糖尿病患者の基礎インスリン比率を,1日総量は変えずに増加させた場合,対照群に比べて血糖コントロールが有意に改善した(JUN-LAN Study6)。 持効型インスリンとSU薬を含む経口薬との併用療法(Basal supported oral therapy;BOT)においても,的確な基礎インスリン量をこの段階で十分補充することで,その後に追加する超速効型インスリンの効果がきわめて高くなると考えられる(JUN-LAN Study7)。 以上を踏まえて,同准教授は「(1)急速な血糖コントロールを目指さずに,SU薬を継続しながら安全にインスリンを導入し,血糖コントロールが安定してきたらSU薬をできる限り減量する(2)基礎インスリンを十分かつ適切に用いる―ことが外来診療でのインスリン導入成功の秘けつと考えられる」と締めくくった。 出典 Medical Tribune 2010.4.15 版権 メディカルトリビューン社
by wellfrog4
| 2010-12-13 00:54
| 糖尿病
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