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救急部門を受診する患者の約2%が頭痛を訴える。 それらの患者のうち、くも膜下出血の患者は1〜3%にとどまるが、担当医はその可能性を迅速に判断しなければならない。 カナダOttawa大学のJeffrey J Perry氏らは、約2000人の頭痛患者から情報を得て分析し、くも膜下出血ハイリスク者の臨床的特徴を同定、それらを組み合わせて、感度100%の簡単な3つの臨床的意思決定ルールを作成した。 論文は、BMJ誌2010年11月13日号に掲載された。 くも膜下出血患者の約半数は神経学的異常を示さない。 そうした場合、受診時に速やかにくも膜下出血の可能性を判断することが難しい。 くも膜下出血が疑われる患者には主にCTや腰椎穿刺が行われるが、CTには費用と被曝の心配があり、腰椎穿刺は患者に苦痛をもたらすため、くも膜下出血が強く疑われる患者にのみ適用すべきだ。 著者らは、神経学的な異常を示さない頭痛患者のうち、くも膜下出血リスクの高い患者に特有の臨床的特徴を同定するために、多施設前向きコホート研究を実施した。 2000年11月から05年11月まで、カナダ国内の大学付属の3次教育病院6カ所でデータを収集した。 対象は、救急部門を受診した、神経学的障害がない(Glasgowコーマスケールのスコアが15)、非外傷性の頭痛の患者で、痛みの強度が最大になるまで発生から1時間を要しなかった、または頭痛によって失神を起こした16歳以上の人々とした。 主要アウトカム評価指標は、頭部CT、キサントクロミー、または脳脊髄液中の赤血球の存在によって確認され、血管造影で動脈瘤または脳動静脈奇形が見つかったくも膜下出血とした。 予測変数候補のそれぞれと転帰の関係の強さを調べ、再帰分割分析(変数の値に基づいて対象者を逐次2分して行くことによって、高リスク者同定感度が最高になる変数の組み合わせを求める方法)により変数を組み合わせたリスク予測モデルを3つ(ルール1から3)構築した。 1999人を登録、うち130人がくも膜下出血と診断された。 登録患者の平均年齢は43.4歳で、1207人(60.4%)が女性だった。 1546人(78.5%)が「人生で最悪の頭痛だった」と述べていた。 1657人(82.9%)にCT検査と腰椎穿刺のいずれかまたは両方が行われた。 問診などによって得られる13の変数と、身体所見と検査によって得られた3変数が、くも膜下出血と有意に関係していた。 再帰分割分析により、これらの変数を用いた意思決定ルールを3つ作成した。 ルール1: 年齢は40歳超か?/項部痛または項部硬直があるか?/意識喪失が目撃されているか?/労作中に発生したか? ※1つでもYesがあれば高リスクで検査が必要、すべてNoだった患者は低リスクと判断する。 ルール2: 救急車で搬送されたか?/年齢が45歳超か?/1回以上嘔吐したか?/拡張期血圧が100mmHg超か? ※1つでもYesがあれば高リスクで検査が必要、すべてNoだった患者は低リスクと判断する。 ルール3: 救急車で搬送されたか?/収縮期血圧が160mmHg超か?/項部痛または項部硬直があるか?/年齢が45〜55歳か? ※1つでもYesがあれば高リスクで検査が必要、すべてNoだった患者は低リスクと判断する。 くも膜下出血患者の選出において、3つのルールはすべて感度100%(95%信頼区間は97.1-100.0)で、陰性予測値も100%だった。 特異度は、ルール1が28.4%(26.4-30.4)、ルール2が36.5%(34.4-38.8)、ルール3は38.8%(36.7-41.1)。CTと腰椎穿刺のいずれかまたは両方を行うべき患者の割合は、ルール1を用いた場合は73.5%、ルール2では65.8%、ルール3では63.7%となった。 実際にこれらの検査を受けた患者は82.9%だったことから、どのルールを用いても、くも膜下出血の患者を見落とすことなく、不要な検査を受ける患者を減らせると考えられた。 5年間の多施設試験で得られたデータを利用した今回の研究は、臨床的特徴に基づいてくも膜下出血リスクを予測できることを明らかにした。 実用的で高感度の意思決定ルールは、発症から1時間以内に強度が最大になった非外傷性頭痛の患者に利益をもたらすだろう、と著者らは述べている。 原文 High risk clinical characteristics for subarachnoid haemorrhage in patients with acute headache: prospective cohort study http://www.bmj.com/content/341/bmj.c5204.full <私的コメント> 食事がとれれば「くも膜下出血ではない」という話を聞いたことがあります。 <薬剤情報> ツムラ麻黄湯エキス顆粒 自主改訂 副作用「肝機能異常」追加 他にもブログがあります。 ふくろう医者の診察室 http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy (一般の方または患者さん向き) 葦の髄から循環器の世界をのぞく http://blog.m3.com/reed/ (循環器科関係の専門的な内容) 「葦の髄」メモ帖 http://yaplog.jp/hurst/ (「葦の髄から循環器の世界をのぞく」のイラスト版) 井蛙内科/開業医診療録(3)http://wellfrog3.exblog.jp/ 井蛙内科/開業医診療録(2) http://wellfrog2.exblog.jp/ 井蛙内科開業医/診療録 http://wellfrog.exblog.jp/ 「井蛙」内科メモ帖 http://wellfrog.exblog.jp/ (内科関係の専門的な内容)
by wellfrog4
| 2010-11-27 00:28
| 神経内科
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