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ピロリ除菌後の胃癌に注意 萎縮の程度や年齢に応じてフォローを ピロリ菌の除菌は、胃・十二指腸潰瘍などの治癒だけでなく、胃癌予防効果もあることが明らかになり、広く普及してきた。 一方で、除菌成功後に胃癌が発見されるケースが増えており、油断は禁物だ。 「胃癌予防の目的で除菌を受けにくるケースは増えているが、その後定期的なフォローアップを受けない患者が目立つ。除菌後の胃癌の報告が増えているので心配だ」。 川崎医大食道・胃腸内科講師の鎌田智有氏はこう話す。 2008年に、日本人を対象とした大規模無作為化比較試験によって、Helicobacter pylori(以下ピロリ菌)の除菌が内視鏡的胃癌治療後の二次癌の発生を約3分の1に減らすことが明らかになった。 同様の試験結果も相次ぎ、除菌の胃癌抑制効果は確立された。 09年に改訂された日本ヘリコバクター学会のガイドラインでは、ピロリ菌感染者すべてに除菌を行うよう推奨。 ピロリ菌除菌の自由診療も全国的に行われるようになってきた。 胃・十二指腸潰瘍に対する除菌治療に加え、今年6月から胃MALTリンパ腫、特発性血小板減少性紫斑病、早期胃癌の内視鏡治療後の胃、の3疾患も保険適用となり、除菌治療を受ける患者は増え続けている。 多くは潜在癌か見逃しか その一方で、新たに注目されているのが、除菌が成功したにもかかわらず、その後発見される胃癌の報告例だ。 フォローアップを怠り、胃癌の発見が遅れるケースさえ出てきている。 では、除菌後に発見される胃癌にはどんな特徴があるのか。 各施設のこれまでの報告から、除菌後の胃癌の発見率は年0.23〜0.3%程度。 その特徴も徐々に分かってきた。 まず、一口に「除菌後に発見された」といっても、除菌後に新たに発生した癌と、除菌前から既に潜在、または見逃されていたものが顕在化した癌に分類できる(図1)。 これまで報告されている症例の多くは除菌後5年以内に発見されたものであり、「除菌時に既に潜在していたか見逃されていた癌ではないか」と北大病院光学医療診療部診療教授の加藤元嗣氏は話す。新規発生の場合、細胞レベルの胃癌発生から5mm大程度になるまでに4〜17年ほどかかるといわれるためだ。 これらの癌は、非除菌群の胃癌と比較して、表面陥凹型の早期癌が多いのが特徴だ。 詳細な特徴は報告によって異なるものの、鎌田氏らが、除菌後に発見された胃癌100例を多施設から集めた報告では、腫瘍径は20mm以下が8割を占め、肉眼型では0c(表面陥凹型)が6割以上、組織型は分化癌が8割を占め、ほとんどが粘膜内癌だった。 早期癌が多い背景について加藤氏は、「定期的に経過観察されていることに加え、除菌によって癌細胞の増殖能が抑えられ、癌の発育や進展が遅くできるからだろう」と話す。 北大の検討では、除菌によって、既に発症している臨床癌の進行は抑制できなかったものの、潜在癌は有意に抑制できたというデータがある。 「除菌の効果としては、臨床癌なら癌細胞の発育や進展を遅らせる程度だが、まだ潜在癌の段階なら、臨床癌に進展させない、または潜在癌を消す作用もあると考えられる」(加藤氏)という。 一方、除菌成功後に新たに発生する胃癌は、除菌後10年程度たってから出てくるといわれる。 まだ症例数が少ない上、新規発生だという見極めは難しい。 発生機序や特徴などについては今後の検討課題だ。 除菌効果を過信する患者も 除菌を行うと、その後の胃粘膜の萎縮性変化の進展は抑制できるが、それまでの萎縮によって蓄積された胃癌発生リスクは残る。 除菌時に萎縮が強いほど、その後の癌発生率が高いことも明らかになってきた(図2)。 除菌時の背景胃粘膜を木村竹本分類に従って、軽度萎縮、中等度萎縮、高度萎縮に分類。軽度萎縮の511人からは7.5年目に1例、中等度萎縮679人からは9人、高度萎縮484人からは14人の胃癌が発見された。胃粘膜の萎縮が強いほど、胃癌が発見される頻度は有意に高かった。 福渡病院(岡山市北区)内科の武進氏は、「われわれの検討では、60歳以上でも有意差が出た。胃癌を予防するためには、萎縮の進む前にできるだけ早期に除菌を行う方が効果的だ」と指摘する。 また、除菌後のフォローアップ体制の整備も欠かせない。 鎌田氏らの前出の報告では、100人のうち10人で進行癌が見付かっており、その多くは除菌後受診していなかった。 「除菌すれば癌にならないと過大評価されているのか、除菌判定の結果さえ聞きに来ないケースもある。除菌前までに蓄積された胃癌リスクは残ることと、経過観察の重要性をしっかり伝えていかなければならない」と武氏は強調する。 どの対象をいつまでフォローすべきかは、学会のガイドラインでも明確な指標は設けていない。 現時点では、胃癌リスクに応じて経過観察の間隔を変えることを推奨する専門医が多い。 加藤氏は、「除菌後1年目は全員内視鏡検査を行い、その後は萎縮の強い人は毎年、萎縮の軽い人は3年に1回、といったように分けていけばよい」とアドバイスする。 一方鎌田氏は、胃潰瘍や早期胃癌で除菌した人や、高齢者、胃粘膜に高度萎縮が見られるケースを挙げ、「これらハイリスク者については、まず5年以内は潜在癌や見逃しがあると思って毎年フォローした方がよい」と話している。 出典 NM online 2010.10.27 版権 日経BP社 他にもブログがあります。 ふくろう医者の診察室 http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy (一般の方または患者さん向き) 葦の髄から循環器の世界をのぞく http://blog.m3.com/reed/ (循環器科関係の専門的な内容) 「葦の髄」メモ帖 http://yaplog.jp/hurst/ (「葦の髄から循環器の世界をのぞく」のイラスト版) 井蛙内科/開業医診療録(3)http://wellfrog3.exblog.jp/ 井蛙内科/開業医診療録(2) http://wellfrog2.exblog.jp/ 井蛙内科開業医/診療録 http://wellfrog.exblog.jp/ 「井蛙」内科メモ帖 http://wellfrog.exblog.jp/ (内科関係の専門的な内容)
by wellfrog4
| 2010-11-09 00:51
| 消化器
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