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第70回米国糖尿病学会(ADA 2010,米国オーランド)でのセッションで、「糖尿病とがん」の疫学的研究についての発表がありました。 糖尿病とがんの関係を示す疫学的エビデンス アルバータ大学(カナダ・エドモントン)のJeffrey A. Johnson氏は,糖尿病とがんの関係について疫学的な観点から考察した。 同氏は,糖尿病とがんがいずれも, (1)複雑で不均一 (2)高齢者に多い (3) 近年増加しており有病率が高い -と指摘。 そのうえで,糖尿病患者のがんリスクを評価した最近のメタ解析を紹介し,「種々のがんおよびがん死亡のリスク増加を裏づける強力で一貫した疫学的エビデンスがある」とした。 2005~08年に発表されたメタ解析の結果を見ると,がんリスクのオッズ比(OR)は,膵がん1.82,大腸がん1.30,膀胱がん1.24,前立腺がん0.84,肝がん2.50,乳がん1.20,子宮内膜がん2.10,非ホジキンリンパ腫1.41で,前立腺がんを除くいずれのがんもORが1を上回るという。 糖尿病とがんが関係するメカニズムについては,「疫学的エビデンスからは,肥満と保健行動,高血糖,高インスリン血症など,複数のメカニズムが関係する可能性が示唆されている。インスリンの減少をもたらす治療ががんリスクの減少と関係し,その逆も真であることを示唆するエビデンスも得られている」とした。 一方で,同氏はいまだ不明な点が多く残されていることも指摘した。 また,マウントサイナイ病院(カナダ・トロント)のDerek LeRoith氏は,肥満や2型糖尿病ががんリスクに及ぼす影響について考察。 2型糖尿病マウスモデルや乳がんマウスモデルでの検討を踏まえて,内因性の高インスリン血症とインスリン抵抗性ががんリスクや死亡の原因の1つになる可能性があることを指摘した。 グラルギンによる発がんリスク増加を否定する見解 一方,ジョージワシントン大学(ワシントン)生物統計センターのJohn M. Lachin氏は,2009年6月にドイツのHemkensら(Diabetologia 2009; 52: 1732-1744)が指摘した持効型インスリン製剤・グラルギンによる発がんリスク増加の可能性について考察し,これを否定した。 この問題を巡っては,既にHemkensらの指摘に対する反論が相次ぎ〔Diabetologia 2009; 52(12): 2499-2506など〕,グラルギンでがんが増えることはないとのコンセンサスが得られつつある。 Hemkensらの報告によると,年齢と性で補正した場合のがんリスクはグラルギンのほうがヒトインスリンよりも有意に低値であったが,年齢と性に加えて用量を補正すると,グラルギンのほうが有意に高値であった。 ただし,グラルギン群とヒトインスリン群の投与量は大きく異なっていた。 グラルギン群は低用量(40IU以下)投与例が多く,高用量(40IU超)投与例は14%にすぎなかったが,高用量投与例での発がんリスクがヒトインスリン群よりも42%高かったため,用量補正を加えると,グラルギンのほうが発がんリスクが高いという結果になった。 Lachin氏は,用量補正を加えた解析の統計学的妥当性を疑問視し,「Hemkensらは,用量補正を加えるときに,両群の投与量の違いに関係した可能性がある因子,すなわち糖尿病のタイプ(1型か2型か),罹病期間,血糖コントロールの程度,体重などは考慮しなかった。例えば,グラルギン高用量投与は重症例に対してのみ行われたが,こうした点は考慮しなかった。現実的にこれら因子を補正することは不可能であるが,にもかかわらず用量補正を加えた。このことがバイアスを拡大した可能性がある」と指摘した。 そのうえで,Lachin氏は「Hemkensらの研究におけるインスリン投与量の分布は,コホート選択基準を満たすこの集団での実際の用量分布をより反映していると考えられる。 この場合,用量補正を加えない解析が,この集団におけるグラルギンとヒトインスリンの相対的なリスクをより正確に反映する。用量補正を加えない解析ではグラルギンによるリスク増加は示されず,これは他の多くの研究でも確認されている」とした。 出典 MT pro 2010.8.5 版権 メディカルトリビューン社 <番外編> 糖尿病関連 IGP=incremental glicose peak(食後ピーク値ー食前値) イタリアで実施された「カプリ試験」で、食後血糖ピーク値と空腹時血糖値との差が大きくなるほど頸動脈IMTが肥厚することが示された。 したがって、食後の急峻な血糖上昇が動脈硬化の進展に寄与することが推定される。 J Clin Encrinol Metab 93(4):1345-1350,2008 他にもブログがあります。 ふくろう医者の診察室 http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy (一般の方または患者さん向き) 葦の髄から循環器の世界をのぞく http://blog.m3.com/reed/ (循環器科関係の専門的な内容) 「葦の髄」メモ帖 http://yaplog.jp/hurst/ (「葦の髄から循環器の世界をのぞく」のイラスト版) 井蛙内科/開業医診療録(3)http://wellfrog3.exblog.jp/ 井蛙内科/開業医診療録(2) http://wellfrog2.exblog.jp/ 井蛙内科開業医/診療録 http://wellfrog.exblog.jp/ (内科関係の専門的な内容) 「井蛙」内科メモ帖 http://wellfrog.exblog.jp/
by wellfrog4
| 2010-08-06 00:07
| 糖尿病
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