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新しい治療戦略へ向け,時間薬理学と時間栄養学の有用性を議論 第83回日本薬理学会(会長=大阪市立大学分子病態薬理学・岩尾洋教授)のシンポジウム「時間薬理学と時間栄養学による新しい治療戦略の開拓」(モデレーター=早稲田大学先進理工学部電気・情報生命工学科生理・薬理学・柴田重信教授,九州大学大学院薬学研究院薬剤学分野・大戸茂弘教授)では,時間薬理学および時間栄養学を駆使して新しい治療戦略に役立てるため,それらの概念,基礎と臨床の知見が報告され,それらの実践による治療の有用性の議論が行われた。 ~時間栄養学~ 代謝系と体内時計は密接に関係 体内時計遺伝子やその下流遺伝子が栄養物の作用にかかわっていることから,時間栄養学的な治療法の重要性が指摘されている。 モデレーターの柴田教授は,時間栄養学の概念を用いて,代謝系と体内時計が密接な関係にあることを明らかにした。 食事回数と太りやすさの関係も証明 最近の研究で,繰り返しの給餌刺激で形成される予知行動リズムや,肝臓での時計遺伝子発現をつかさどる代謝酵素リズムなどに見られる食物の体内時計リセット効果は,光刺激による視交叉上核を介さない別のシステムによることが明らかになってきた。 これまで,夜行性であるマウスに日中に摂餌させた場合,体内時計の位相前進作用は用量および摂餌回数に依存的であり,食餌内容のグリセリンインデックス値が高いほど位相しやすいことがわかっている。 小腸の糖吸収システムでは,糖輸送システムを担う分子の遺伝子発現にも顕著な昼夜のリズムを持つ分子機構が認められる。 現在,代謝と時計遺伝子の関係に関する研究が盛んに行われており,代表的な糖代謝分子Sirt1,Pgc1の下流に時計遺伝子が関与していることが解明されつつある。 柴田教授の研究では,生薬の十全大補湯は,Sirt1およびPgc1の発現を増加させるとともに時計遺伝子の発現を一過性に減少させ,体内時計と代謝に同時に影響を及ぼすことが確認された。 また,高脂肪食を与えたときのマウスの体重は,自由摂食および1食だけの場合は大きく増加し,2食では朝型の食餌の割合が大きいほうがより体重の変化は少かった。 また,内臓脂肪率,空腹時血糖値についても同様の結果であった。 ヒトでも,朝食を毎日摂取している群では,時々摂取する群および摂取しない群に比べBMIは低いことが報告されている。 さらに,マウスへのフロセミドの利尿作用は,休眠時間よりも活動時間内に投与したほうが大きく,体内時計の位相効果も認められていることから,投与時間による効果の違いは,体内時計作用と時間薬理学の両面から検討する必要が示唆されている。 経腸摂取と摂食リズムが重要 県立広島大学健康科学科の加藤秀夫教授は,時間栄養学的観点から経口摂取と生体リズムの関連を解説し,「栄養摂取だけでなく生体リズムを考慮した健康管理を行ううえで,食事のリズムと経腸摂取が重要である」と述べた。 朝の運動効果は認められず 食餌摂取が副腎皮質ホルモン(ホルモン)の内因性リズムに及ぼす影響を検討した動物実験で,環境の明暗にかかわらず,摂食前にホルモンの分泌は上昇し,新しいリズムの形成には8~10日を要することがわかっている。 また,中心静脈投与ではこのリズムは消失したことから,規則正しい摂食サイクルと消化管を経由する摂取方法が不可欠であることが明らかになった。 消化管のうちいずれの部位が関与するかについては,空腸または回腸切除ラットを用い,同一の明暗条件下で自由摂食させた結果,空腸からの栄養吸収がなければリズムが得られないことが確認された。 ヒトで,経腸栄養剤の連続投与および昼夜で濃度差がある中心静脈栄養の傾斜投与を検討した。 その結果,いずれもホルモンリズムは消失し,消化管からの吸収と摂食リズムの重要性が示唆された。 そこで,成分栄養剤を日中のみ経腸投与したところ,6例中3例にホルモン濃度が投与前に上昇する一定のリズムが得られた。 ホルモンリズムと運動とのかかわりにも注目して検討した結果,高校生の筋力および心肺持久力は,夕方よりも朝のほうが低かった。 朝のアドレナリンおよびそれによる血圧上昇を考慮すると,朝の運動は健康維持に適さないと考えられる,と加藤教授は述べた。 また「時間栄養学とともに時間スポーツ学もまた重要であり,これらを取り入れた科学的根拠に基づく健康管理が望まれる」とした。 ~時間薬理学~ 分子時計を用いてより効果的,安全な薬物治療が可能にモデレーターの大戸教授は,各疾患領域での時間薬理学の研究成果を提示し,「分子時計を基盤にリズムの診断,リズム障害の回避,位相の操作を行うことで,より効果的で安全な薬物治療が可能になる」と述べた。 IFNによる副作用の機序の一部に時計遺伝子が関与 時間薬理学では,病態や症状の発現リスクの時間的変化に応じて最も効果的な投与計画が立てられる。 また,副作用軽減のための投与のタイミングを検討し,薬物動態学的,薬力学的側面から,生体リズムの影響を考慮した投与設計がなされる。 最近では,体内時計の分子機構は,薬物輸送トランスポーター,薬物代謝酵素,受容体のリズムも制御していることがわかってきた。 臨床的戦略としては, (1)分子時計の診断 (2)分子時計への障害の回避 (3)位相を操作する ―が取られる。 大戸教授らはこれまで, (1)アセトアミノフェンの代謝酵素シトクロムP450(CYP)2E1がHNF-1,CRY1などで制御されている (2)時計遺伝子変異マウスではジゴキシンの輸送トランスポーター(P糖蛋白)を介した小腸内への取り込みの日周リズムが消失する (3)腫瘍移植マウスの血管内皮細胞増殖因子に昼夜の明瞭なリズムがあり,腫瘍の増殖が活発な時間帯を診断して薬剤を投与すると高い抗腫瘍効果が得られる ―ことなどを明らかにしてきた。 現在は網羅的な解析を進めており,体系化できれば時計遺伝子を用いて標的分子を診断することで,より効率的な治療が可能になると考えられる。 インターフェロン(IFN)の副作用は夜間投与すると軽減されることが指摘されていたが,その機序は不明であった。 同教授らが行った動物実験で,活動期のIFN投与は遺伝子レベルで分子時計を障害することが確認された。 薬剤だけでなく,摂食条件を繰り返し操作することで,受容体,薬物代謝酵素,薬物輸送トランスポーターの日周リズムの位相はシフトする。 これを利用すれば,至適投与タイミングをより容易に設定できる可能性がある。 同教授は「われわれの研究は現在,腫瘍細胞に過剰発現し,分子時計により制御されている標的分子のリズムを診断し,これを利用して効率的に腫瘍細胞に薬剤を送達させることに発展している」と述べた。 ACE阻害薬,ARB就寝前投与で夜間血圧低下,動脈硬化進展抑制 自治医科大学臨床薬理学の藤村昭夫教授は,血圧コントロールにおける時間治療学的特徴を解説し,「アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬やアンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)は就寝前に投与すると,夜間の血圧がより低下してdipper型血圧日内リズムの割合が増え,動脈硬化の進展も抑えられる」と述べた。 多剤抵抗性は1剤を就寝前に投与 日中に比べ夜間の血圧が高いnon-dipper型とinverted-dipper型の高血圧患者は動脈硬化が進展しやすく,早朝高血圧も心筋梗塞や脳梗塞などを誘発させやすい。 したがって,高血圧患者の血圧コントロールは, (1)24時間平均血圧130/80mmHg以下 (2)dipper型血圧日内リズム (3)早朝高血圧コントロール ―の3点が目標となる。 降圧薬の時間治療学的特徴をまとめると,カルシウム(Ca)拮抗薬は投与時間にかかわらず1日を通して平均血圧は下げるが,血圧日内リズムには影響を与えない。 また,ACE阻害薬は就寝前に投与すると1日の平均血圧を下げるとともに夜間血圧を十分に降下させる。 一方,臓器保護作用を有するARBバルサルタン(160mg/日)をnon-dipper型高血圧患者に用いるときは,起床時に投与するとnon-dipper型の割合は25%減少し,尿中アルブミンはほとんど変化しなかったのに対し,就寝前に投与すると75%減少し,尿中アルブミンも低下し,dipper型に対しても同様の結果であった。 これらから,バルサルタンは患者の血圧日内パターンにかかわらず,就寝前投与がより適切であることが示唆された。 通常,多剤併用で十分な血圧コントロールが得られない場合,他剤追加あるいは変更が行われるが,1剤の投与時間を就寝前に変更することによって1日の平均血圧は低下し,さらに血圧日内リズムがdipper型へ移行することがある。 藤村教授は「治療抵抗性高血圧では,1つの降圧薬を就寝前投与に変更することによって,治療効果の改善が期待できる」と述べた。 出典 Medical Tribune 2010.4.22 版権 メディカルトリビューン社 手足口病が急増 重症化の懸念も http://www.m3.com/news/GENERAL/2010/5/18/120437/ ■主に乳幼児の手や足、口内の粘膜に水疱性の発疹ができる「手足口病」の患者が、3月から急増している。 ■全国約3000の小児科医療機関が国立感染症研究所に報告している患者数は、8週連続で、同じ手法で調査を始めた2000年以降で同時期の最多となった。 5月2日までの1週間は、1機関当たり0.84人で、昨年同期の約8倍に上った。 ■手足口病は、大半は軽症で済むが、今年は重症化の恐れがある「EV71」という型のウイルスが報告の8割を占めている。 髄膜炎などの合併症を引き起こすことがあり、感染研は「激しい頭痛や高熱がある時は、すぐに医師の診察を受けてほしい」と呼び掛けている。 出典 読売新聞 2010.5.18 版権 読売新聞社
by wellfrog4
| 2010-05-21 00:40
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