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HbA1Cを糖尿病患者の血糖管理だけでなく,糖尿病の診断にも用いることが国際的なコンセンサスになりつつあるが,今後,糖尿病のない一般人口にとっても重要なマーカーとなるかもしれない。米Welch Center for Prevention, Epidemiology, and Clinical ResearchのElizabeth Selvin氏らは,およそ1万人の血液サンプルを用いた検討を実施,HbA1C値が正常範囲※1のレベルから心血管疾患リスクと優れた相関を示すことを昨日(3月4日)発行のN Engl J Med(2010; 362: 800-811)に報告した。一方,総死亡のリスクとの間にはJカーブ現象が認められた。 Glycated Hemoglobin, Diabetes, and Cardiovascular Risk in Nondiabetic Adults N Engl J Med 2010; 362: 800-811 http://content.nejm.org/cgi/content/short/362/9/800 ##HbA1Cが正常範囲から心血管疾患リスク上昇 ##総死亡との間にはJカーブ現象 #HbA1Cは空腹時血糖をしのぐ心血管リスクマーカー Selvin氏らによると,空腹時血糖は糖尿病の診断に,HbA1Cは糖尿病患者の血糖コントロール管理に用いられてきたが,HbA1Cは再現性が高いこと,空腹時でなくても評価が可能なことなどから,より利便性に優れるという。 同氏らは,1990〜92年にAtherosclerosis Risk in Communities Study(ARIC試験)に参加した非糖尿病者1万1,092人の凍結全血サンプルを解析した。 対象者には白人と黒人が含まれていた。同サンプルは同試験の2回目のフォローアップ受診時に採取されたもので,この時点のHbA1Cをベースライン値として,その後の糖尿病・心血管疾患リスクなどとの関連を最大15年間追跡した。 糖尿病の有無は,同試験実施施設の受診ならびに本人への聞き取り調査で確認された。 Atherosclerosis Risk in Communities Study http://www.cscc.unc.edu/aric/ HbA1C5.0〜5.5%を1とした場合の糖尿病新規発症における多変量補正ハザード比※2は5.0%未満で0.52(95%CI0.40〜0.69),5.5〜6.0%では1.86(1.67〜2.08),6.0〜6.5%では4.48(3.92〜5.13),6.5%超では16.47(14.22〜19.08)と,HbA1Cの上昇にしたがってハザード比も上昇した。 冠動脈疾患の多変量補正ハザード比もそれぞれHbA1Cが5.0%未満の場合,0.96(0.74〜1.24),5.5〜6.0%で1.23(1.07〜1.41),6.0〜6.5%で1.78(1.48〜2.15),6.5%超の場合1.95(1.53〜2.48)と,HbA1Cが高くなるほどハザード比が上昇した。脳卒中においても同様の傾向が見られた。 一方,総死亡リスクについては,HbA1C5.0〜5.5%を1とした場合の多変量補正ハザード比は,5.0%未満で1.48(95%CI 1.21〜1.82),5.5〜6.0%では1.18(1.04〜 1.35),6.0〜6.5%では1.59(1.34〜1.89),6.5%超では1.65(1.31〜2.08)と,5.0〜5.5%を底とするJカーブ現象が認められた。 さらに空腹時血糖について同じモデルで同様の解析を行ったところ,糖尿病以外の,心血管イベントや総死亡に対する有意な相関は見られなかったという。 同氏らはHbA1Cが食後高血糖を含む2〜3か月間の内因性グルコース曝露を反映する値であることから,長期的な大血管症リスクの層別化において空腹時血糖より優れるのだろうと考察。 また,HbA1Cと心血管疾患リスクにJカーブ現象が見られた点に関して同氏らは,正常低値血糖(low-normal glycemic state)やHbA1Cに対する血糖以外の決定因子の健康に及ぼす影響といった面から,さらに検証が必要としている。 なお,今回の検討では白人と黒人が対象に含まれていたが,リスク判定においては人種別のカットオフ値を設定する必要はないという。 糖尿病患者においては,HbA1Cの低下が必ずしも大血管イベントリスクの減少につながらないとの知見が示されているほか,HbA1Cの至適コントロールに関する議論が続いている。 同氏らは今回の検討から,非糖尿病者におけるHbA1Cは空腹時血糖をしのぐ心血管疾患リスク評価マーカーであるとし,特に6.0%を超える値では長期リスクが上昇していたと結論付けている。 出典 MT Pro 2010.3.5 版権 メディカル・トリビューン社
by wellfrog4
| 2010-03-27 00:25
| 糖尿病
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