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##百日咳の診断と予防 ##百日咳はもはや成人の疾患 ##成人の占める割合は3分の2との報告も ■鎮咳薬では治らない乾性咳嗽が、日に日に激しさを増す。 発作性の途切れなく続く咳込みや、吸気性笛声、咳込みによる嘔吐を認め、チアノーゼや無呼吸、顔面紅潮、眼瞼浮腫、結膜充血なども出現する—。 百日咳に感染したワクチン未接種児には、こうした特有の症状が認められる。 ■一方、ワクチンを複数回接種した小児や成人が百日咳に感染した場合は、主な症状は長引く咳であり、特有の咳などが認められることは少ない。 そのため、ワクチン接種児や成人では百日咳の診断が付きにくかったが、2000年ごろから成人の長引く咳の一因として百日咳に注目が集まり、感染者の掘り起こしが進んできた。 ■実際、国内では、百日咳と診断される成人が増えている。 百日咳は感染症法における5類感染症・定点把握疾患に分類され、全国3000カ所の小児科定点からの報告対象となっている。 この小児科定点からの報告を集めた感染症発生動向調査によれば、百日咳と診断された患者のうち、20歳以上の成人の割合は2000年以降着実に増加。 成人の百日咳感染に対する認知が広がったことで、08年には36.7%に達した(図1)。 ■ただし、これらの報告はあくまで小児科定点からの報告で、成人の流行状況までは正確に把握できない。 そこで、国立感染症研究所は08年5月、百日咳発生データベースを立ち上げ、全国の医師が百日咳を自主的に報告できるようにした。 ■その結果、感染症発生動向調査では把握しきれていない、成人での百日咳感染の実態が浮かび上がった。 中略 ■感染症発生動向調査によれば、07年は大学での集団発生などにより、百日咳の報告数が前年の倍近くに増加。さらに08年も報告数が増え、過去10年で最多となった。 <関連サイト> #百日咳の診断と対応 —リンパ球増多,CRP陰性が特徴 ■百日咳は6〜20日の潜伏期ののち,かぜ様の症状が1〜2週間続くカタル期を皮切りに,激しい痙攣性の咳発作が持続する痙咳期が2〜4週間続いたのち,回復期(2週間前後)に至る。 経過も比較的長いが,きわめて特徴的なのは痙咳期の咳発作で,呼気だけの激しい咳き込みが続いた後にやっとヒュッと息を吸う。 これをwhoopといって,咳を伴う通常の疾患とは咳の性状が全く異なる。 このため静脈圧が上昇して顔面に出血斑ができたり,まぶたの腫れ,鼻血,白目の部分の出血などが見られることもある。 ■なぜ激しい咳発作が起きるかは十分に明らかになっていないが,1つには,百日咳毒素(PT)によるヒスタミンなどの感受性亢進作用が指摘されている。 ■古くから行われてきた百日咳の鑑別診断として,凝集原に対する抗体による凝集反応を見る凝集素価の検査がある。凝集原は菌体の莢膜抗原で,百日咳では血清型サブタイプ1,2,3に対する反応をチェックする。 凝集素価はやや遅れて上昇するため,カタル期から痙咳期に移行しても陰性を示すことがあり,急性期のほか回復期にも検査を行う必要がある。 このほか,末梢血中の白血球数,CRP(C反応性蛋白)なども百日咳では特異な動態を示すので,同時にチェックしておくことが望ましい。 ■細菌感染による炎症時には通常好中球が増加し,CRPが陽性になるが,百日咳ではCRP陰性で,血沈の亢進も見られない。 白血球も4〜5万,あるいはそれ以上の増加を示すが,そのなかでリンパ球が80%以上を占める。 ■ 炎症時の最もポピュラ−な指標がこうした特異な動態を示すのは,百日咳菌は気管支上皮細胞の線毛に付着して増殖するだけで,流血中にも入り込まず,言い換えれば局所の感染にとどまっているためと考えられる。 このためCRP,好中球,血沈に影響を与えない。 リンパ球の増加も,百日咳毒素の1つとして知られる白血球増多因子によってリンパ球が末梢血中に動員されるためで,新たにリンパ球が増殖することによるものではないという。 ■百日咳菌の病原因子のチェックでは,百日咳毒素抗体(抗PT抗体)と線維状赤血球凝集素抗体(抗FHA抗体)が,加藤氏らの検査結果では臨床診断後約1か月でほぼ全例陽性を示した。 このほか,百日咳菌特有の酵素であるadenylate cyclase toxin(ACT)が感染早期から検出され,気管線毛上皮細胞に特異的に作用するとされるペプチドグリカンtracheal cytotoxin( TCT)は,やや遅れて検出される。 ■百日咳類似の疾患として,パラ百日咳,アデノウイルス感染症などがある。 パラ百日咳は百日咳菌と同じグラム陰性のparapertussisによって起きるが,凝集原サブタイプ14に対する凝集素価の上昇によって鑑別できる。 アデノウイルス感染症も病原体の同定,血清抗体価の測定から鑑別するが,いずれも症状が百日咳より軽く,通常は臨床症状から鑑別可能である。 ■現在,百日咳に唯一保険適応があるのがクラリスロマイシンだが,エリスロマイシンでも効果は全く同等である。 いずれも,10mg/kgを14日間投与する。 ■特に注意を要するのは家族内感染で,感染率は50%以上に達するため,患者の家族にワクチン未接種者がいた場合,直ちに上記のマクロライド系抗菌薬を投与する。 早期に適切な治療を行えば,3日以内に菌の消失を期待できる。 出典 Medical Tribune 1997.5.8 版権 メディカルトリビューン社 他にもブログがあります。 ふくろう医者の診察室 http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy (一般の方または患者さん向き) 葦の髄から循環器の世界をのぞく http://blog.m3.com/reed/ (循環器科関係の専門的な内容) 井蛙内科/開業医診療録(3)http://wellfrog3.exblog.jp/ 井蛙内科/開業医診療録(2) http://wellfrog2.exblog.jp/ 井蛙内科開業医/診療録 http://wellfrog.exblog.jp/ (内科関係の専門的な内容)
by wellfrog4
| 2010-02-26 00:27
| 感染症
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