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IMTは早期動脈硬化の構造的な変化を表すマーカー 横山 ■IMTは早期動脈硬化の構造的な変化を表すマーカーであり,心血管イベントの有意な予測因子です。 これは一般集団だけでなく,糖尿病患者においても通用します。 IMTの進行に関係する因子としては,年齢,腹囲,アルブミン尿,LDLコレステロール,血糖値が知られています。 ■私たちの検討から,IMTの進行がアルブミン尿の増加と密接に関係していることが示唆されました。 一方,脈波伝播速度(PWV)は早期動脈硬化の機能的な変化を表すマーカーですが,PWVの増加もまた,アルブミン尿の増加と密接に関係することが明らかになっています。 多変量解析では,アルブミン尿および年齢は,IMTとPWVの独立規定因子でした。 そのほか,インスリン抵抗性に関係する腹囲がIMTと独立に関係し,高血圧症とHbA1CがPWVの独立規定因子であることも示唆されています。 こうした知見から, IMT,PWV,アルブミン尿という3つのマーカーは早期動脈硬化の発見に有用であると考えています。 おそらく,動脈壁は当初は薄く(IMTが薄く),柔らかい(PWVが低い)状態であるのが,動脈硬化の進展に伴い厚くあるいは硬くなってくる過程でIMTやPWVが異常高値を示すようになり,やがては大血管症の発症につながっていくものと考えています(Yokoyama H, et al. Kidney Int 2004; 66: 448-454)。 ナテグリニドのIMT進展抑制に対する影響 綿田 ■NITEDスタディでは,既に良好に血糖管理されていて,HbA1C値が3か月間以上6.5%未満の2型糖尿病患者78例をナテグリニド群と対照群(無治療)にランダム化し,ナテグリニドによる厳格な血糖コントロールがIMTに及ぼす影響について見ています。 その結果, 1年後の対照群のHbA1C値は試験開始時に比べ0.1%有意に増加し,ナテグリニド群では0.2%有意に減少しました(図5a)。 IMTは対照群で試験開始時より0.024mm有意に増加しましたが,ナテグリニド群では減少傾向が認められました。 そしてわずか1年で両群間のIMT変化率には有意差が認められたのです(図5b)。 また,ナテグリニド群では,炎症マーカーである高感度CRP,接着分子であるVCAM-1やE-selectinも対照群に比べ改善傾向が見られました。 この結果から,ナテグリニドの投与は動脈硬化の進展抑制に影響する可能性が期待できると考えています。 加来 ■非常に興味深いデータだと思います。 両群のIMTに対する作用の差はナテグリニドによる食後高血糖の是正によると考えてよいででしょうか。 綿田 ■そう考えています。 そしてさらに,ナテグリニド群でのHbA1C値の減少は食後高血糖の減少によるものとも考えています。 Monnier ■ナテグリニドによる低血糖のリスクはどの程度でしたか。 綿田 ■本研究では,低血糖エピソードを経験した患者さんはいませんでした。 加来 ■グリニド系薬剤はその作用機序から,低血糖を来しにくいと考えられます。 他の経口糖尿病薬とも併用可能なナテグリニド Monnier ■2型糖尿病の治療においては,常に2つのことを考える必要があります。 1つはインスリン抵抗性を改善するのかインスリン分泌を促進するのかであり,もう1つは食後高血糖と空腹時高血糖のいずれを低下させるのかということです。 現在使用できる経口糖尿病薬にはそれぞれ特徴がありますが,HbA1C値7.5%未満では食後高血糖の寄与が大きいわけですから,食後高血糖を是正するナテグリニドなどの速効型インスリン分泌薬の使用が適切になってくると思います。 加来先生が指摘された通り,ACCORD試験の結果などから,2型糖尿病の治療では低血糖を避け,年齢や合併症,罹病歴などを考慮することが重要であることが明らかにされてきました。 グリニド系薬剤は低血糖を来しにくいということでしたが,ビグアナイド薬,チアゾリジン薬あるいはαグルコシダーゼ阻害薬も低血糖リスクが低いとされていますので,これらの併用治療が盛んになっていくのではないでしょうか。 加来 ■実際,日本ではグリニド系薬剤にインスリン抵抗性改善薬やメトホルミン(ビグアナイド薬)を組み合わせる併用療法がよく行われるようになっています。 横山 ■ナテグリニドは,SU薬を除くその他すべての経口血糖降下薬との併用が保険適応として認められているという点でも,使いやすい薬剤という印象がありますね(2009年9月時点)。 加来 ■動脈硬化や大血管症の抑制には2型糖尿病で最初に現れる血糖異常である食後高血糖の是正が不可欠であり,低血糖や体重増加を来さずに,早期から厳格な血糖管理を行うことが大切です。 ナテグリニドの動脈硬化進展抑制への影響を示唆するデータを本日いろいろとご紹介いただきましたが,ナテグリニドによる食後高血糖の是正は膵β細胞の疲弊を軽減することも動物レベルでは報告されており(Kawai J, et al. Biochem J 2008; 412: 93-101),現在進行中のナテグリニドを用いた大規模臨床試験NAVIGATORの結果に期待が寄せられています(表2)。 出典 Medical Tribune 2009.12.24,31 版権 メディカルトリビューン社 他にもブログがあります。 ふくろう医者の診察室 http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy (一般の方または患者さん向き) 葦の髄から循環器の世界をのぞく http://blog.m3.com/reed/ (循環器科関係の専門的な内容) 井蛙内科/開業医診療録(3)http://wellfrog3.exblog.jp/ 井蛙内科/開業医診療録(2) http://wellfrog2.exblog.jp/ 井蛙内科開業医/診療録 http://wellfrog.exblog.jp/ (内科関係の専門的な内容)
by wellfrog4
| 2010-02-17 00:47
| 糖尿病
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