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季節性インフルエンザと新型インフルエンザの関係については、すでに 毎年のインフルエンザワクチン接種と免疫 http://wellfrog4.exblog.jp/12985597/ でとりあげました。 きょうはその点についての別の施設からの報告(BMJに発表)です。 ##新型インフルエンザの重症化軽減効果も ##季節性インフルエンザワクチン ■メキシコ生物製剤反応研究所(メキシコ・メキシコシティー)研究開発・品質保証のJose Luis Valdespino部長らは,2008〜09年の季節性インフルエンザ予防用の三価不活化ワクチンを接種することで,新型インフルエンザ(A/H1N1)に対してもある程度の予防効果が期待できる可能性があるとBMJ(2009; 339: b3928)に発表した。 ■それによると,季節性インフルエンザワクチンは,特に重度の新型インフルエンザを軽減する可能性がある。 しかし,同部長らは「今回の結果については慎重に検討すべきであり,季節性インフルエンザワクチンが今年流行している新型インフルエンザ(H1NI)のワクチンを代替することを示唆するものではない」と述べている。 #重度の症例に対する予防効果を示唆 ■同部長らは今回の研究で,メキシコシティーの専門病院における新型インフルエンザ流行期間中の季節性インフルエンザワクチン接種と新型インフルエンザとの関連を検討した。 ■彼らは,季節性インフルエンザのワクチンが新型インフルエンザに対してもなんらかの予防効果を提供する理由として,「感染もしくはワクチン接種により,過去に新型インフルエンザと同様のウイルスとの接触を持つ人にとって追加免疫となるからではないか」と述べている。 ■この研究では,流行期にメキシコシティーまたはメキシコ州に住んでおり,新型インフルエンザに感染した患者60例と,他の疾患で診療を受けた対照群180例の健康アウトカム(入院,人工呼吸器装着,死亡)を比較した。 両群とも,電話または親しい縁者を介して同部長らに直接回答した。 ■その結果,新型インフルエンザの非感染者では,季節性インフルエンザワクチンの接種率が有意に高く,特に重度の新型インフルエンザに対する予防効果が示唆された。 ■しかし,同部長らは「今回の研究はサンプル数が少ないことを考えると,結果の当否を証明するには,異なる環境で同様の研究を行う必要がある」と述べている。 #ワクチン生産体制の改善が必要 ■アムステルダム大学(アムステルダム)学術医療センターのMenno de Jong博士はワクチン生産に関する問題点についても触れ,既に十分なワクチンを入手している国でさえ,実際のワクチン接種の時期がずれ込む可能性を指摘。 ■「ワクチンの効果が発現するのは,パンデミックの頂点が過ぎてからという事態になる可能性もある。季節性ウイルス株であれ新型のパンデミックウイルス株であれ,ワクチン生産体制の改善が必要だ」と述べている。 http://mtpro.medical-tribune.co.jp/article/view/perpage/1/order/1/page/0/id/M42480071/year/2009 <コメント> 当院での接種は来週末の12月12日より始まります。 やっと昨日最初のワクチンが入荷しました。 しかも、配給されたワクチンの本数は注文した本数の2割ということで、開いた口が塞がりません。 予約から漏れた患者さんには明日、お断りの電話をかけまくらなければなりません。 受付もワクチンに振り回されています。 行政の不手際で、通常の診療に支障を来しています。 もうとてもこのワクチンにはかかわっていられません。 輸入ワクチンが配給されれば予約された方のボイコットが始まります。 新規の受付は終了し手を引く事に決めました。 安全性に問題があり、接種も確約出来ないこのワクチンから撤退するのが医師としての良心と思うからです。 何よりもこのまま予約をとり続けることは信用を失うことになります。 <番外編 その1> 昨夜のNHKニュースで、新型インフルエンザによるウイルス性肺炎の治療にECMO(ECMO(extra corporeal membrane oxygenation、体外式膜型人工肺)が有効であると報道していました。 岡山大学小児科の取り組みを紹介したもので、ドクターの間ではすでに知られていることでこのブログでもすでに取り上げました。 新型インフル肺炎重症例とECMO http://wellfrog4.exblog.jp/12855172/ このECMOは国内で987台あるということで、この数字は少ないように思えますが、おそらく世界で一番持っている国だという話もあります。 有効かつ有機的に新型インフルエンザ患者の救命対策の構築がされていないのが問題なのです。 ニュースで流れたからには今後患者側の要求も一段と高いものになって来ます。 <ECMO 関連サイト> 【豪・NZ】インフルエンザA・2009H1N1:ECMO治療は人工呼吸の1/3 http://intmed.exblog.jp/9096034/ 新型インフルエンザの特徴:JAMA特集 :若年者呼吸不全・医療資源の枯渇など http://intmed.exblog.jp/9197254/ インフルエンザ重症肺炎に人工肺(ECMO)の使用が有効 http://blog.m3.com/den/20091124/1 インフルエンザ肺炎の治療 http://blog.m3.com/den/20091105/5 新型インフルエンザ(H1N1)による急性呼吸不全に対する 人工呼吸療法のポイント(ver.1) http://square.umin.ac.jp/jrcm/procomment-2.pdf ■新型インフルエンザによる急性呼吸不全の治療経験情報によれば、 ・急性呼吸促迫症候群(ARDS)に進展することがある ・人工呼吸療法が遅れるほど予後が悪くなる傾向がある ・予後改善には気管挿管による人工呼吸療法を躊躇しないことが重要である ・人工呼吸療法を必要とする症例は、全罹患者数についてみれば比較的少数である が、呼吸不全で入院した患者数当たりでは発生頻度が高い ことが知られている。 ■人工呼吸療法を 要した症例の死亡率は30~40%と高く、通常のARDSと異なり低酸素血症そのものが死因となることが多い。 ■呼吸不全(低酸素血症)が重篤化する場合はHigh PEEP、APRV(airway pressure release ventilation)、HFOV(high frequency oscillatory ventilation、高頻度振動換気) が必要となる。 また人工呼吸だけでは酸素化を維持できないほど重篤化する場合は、積極的に膜型人工肺を用いた体外循環(ECMO)を併用する。 [PDF] 新型インフルエンザ(A/H1N1)の重症例 http://idsc.nih.go.jp/training/21kanri/21pdf/sep.16_09.pdf ニッポンの医療事情がよくわかる-ものはあっても人手なし http://corgieonechan.blog.ocn.ne.jp/blog/2009/10/post_709e.html PDF] 重症新型インフルエンザ感染のTips http://mariannaeccm.jp/examination/up_files/4ac98737326a4_influenza.pdf 新型インフル対策、不足は医療機器ではなく「人的な面」 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091019-00000001-cbn-soci Oxygen therapy in swine flu http://www.nhs.uk/news/2009/10October/Pages/Oxygen-treatment-and-swine-flu.aspx <ECMO 関連文献> Efficacy and economic assessment of conventional ventilatory support versus extracorporeal membrane oxygenation for severe adult respiratory failure(CESAR):a multicentre randomised controlled trial Lancet 2009;374:1351-63 <番外編 その2> #低用量アスピリン内服者は便潜血検査で大腸癌偽陽性の可能性 ■菊名記念病院消化器内科の渡邉大輔氏ら、低用量アスピリン内服者では便潜血検査の偽陽性が増加するのではないかと予想、検討結果を第95回日本消化器病学会総会で報告した。 ■対象は、2005年7月から2008年4月までに便潜血検査を施行した2539人のうち、便潜血検査陽性で大腸内視鏡検査を行った274人(男性167人、女性107人、平均年齢64歳)。 274人を、低用量アスピリン内服中の44人と非内服230人に分けて、病変検出率を比較した。 ■低用量アスピリン内服中の44人で腫瘍性病変が見つかったのは7人(15.9%)で、非内服230人で病変が見つかったのは74人(32.2%)となり、低用量アスピリン内服群で有意に偽陽性が多かった(p=0.0288)。 また、発見した病変自体の形態や大きさ、種類に両群で差はなかった。 ■渡邉氏は「便潜血検査は大腸癌の検出感度が高いことが最大のメリットであり、今回の結果は便潜血検査の意義を否定するものではない。ただし、低用量アスピリンなど、消化管出血を来しやすい薬剤を服用している被験者において、薬剤の影響をより考慮する必要があるのではないかと考えられる。なお、より大規模な症例を集めて同様の検討を行いたい」と結んだ。 http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/search/cancer/news/200905/510653.html?ref=RL1 <コメント> どうやらここでの便潜血検査は免疫学的便潜血検査(便ヘモグロビン検査)のようです。 この検査法は変性したヘモグロビンと反応しないので、上部消化管(胃や十二指腸)出血を確実にとらえることは出来ないといわれています。 したがって今回の検討は下部消化管出血の検討ということになります。 平山郁夫 《高燿(たかひか)る藤原京の大殿(おおどの)》 1969年 http://www.momat.go.jp/H19/H19honkan.html 他にもブログがあります。 ふくろう医者の診察室 http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy (一般の方または患者さん向き) 葦の髄から循環器の世界をのぞく http://blog.m3.com/reed/ (循環器科関係の専門的な内容) 井蛙内科/開業医診療録(3)http://wellfrog3.exblog.jp/ 井蛙内科/開業医診療録(2) http://wellfrog2.exblog.jp/ 井蛙内科開業医/診療録 http://wellfrog.exblog.jp/ (内科関係の専門的な内容)
by wellfrog4
| 2009-12-05 00:34
| 感染症
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